彦根東が高内の逆転3ランで慶応を下す 好左腕対決は増居に軍配

大会6日目第1試合、彦根東が慶応を破る
大会6日目第1試合、彦根東が慶応を破る

エース左腕・増居は149球を投げ、9つの三振を奪う熱投

 第90回記念選抜高校野球は28日、大会6日目を迎えた。第1試合では彦根東(滋賀)が慶応(神奈川)を4-3で下した。先制しながら、一度は逆転を許した彦根東だったが、8回に高内が左翼席に逆転3ランを突き刺し、接戦に終止符を打った。

 慶応の生井、彦根東の増居と両左腕の好投で5回まで両チーム無得点が続いたこの試合。先手を奪ったのは、彦根東だった。6回1死から今井が三塁内野安打で出塁すると、続く朝日のキャッチャー前に力なく転がる当たりも内野安打に。野嵜の一ゴロが相手の失策を誘って満塁とすると、山岡の二ゴロ併殺崩れの間に先制点をあげた。全て内野への当たりでの先制劇だった。

 反撃したい慶応は7回、ここまで苦しめられていた増居から大きなチャンスをつかむ。先頭の奥村が四球を選ぶと、大川が右前安打で繋ぎ、石田も四球で無死満塁。ここで、明治大野球部の善波達也監督を父に持つ善波力が左中間への2点適時打を放って逆転に成功。ただ、生井が空振り三振、宮尾が二ゴロ併殺打に倒れ、リードを広げることは出来なかった。

 試合をひっくり返された彦根東は8回、再逆転に成功する。1死から朝日が中堅への三塁打を放つと、2死となったが、山岡が四球を選んで一、三塁。このチャンスで、ここまで2安打を放っていた高内が、生井が投じた内角への真っ直ぐを捉え、左翼スタンドへ。起死回生の逆転3ランとなり、2点のリードを奪った。

 慶応も懸命に追いすがる。その裏、先頭の吉川が四球で出塁すると、2死一塁から奥村が左翼線を破る二塁打。一塁走者の吉川が一気に生還し、1点差に詰め寄った。なおも同点のチャンスだったが、大川は見逃し三振。彦根東の左腕・増居が外角低めいっぱいに決まるストレートを投げ込み、リードを守った。

 1点リードのまま、9回を迎えた彦根東。エース左腕は、石田を右飛、善波を三ゴロ、代打・廣瀬を空振り三振と7番から始まる慶応の下位打線を三者凡退に封じ、逃げ切った。増居は149球、9つの三振を奪う熱投だった。

(Full-Count編集部)

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