復帰2戦目で“イチロー劇場” 本塁打“強奪”の超美技&マルチで単独21位浮上
3回の第1打席でマリナーズ復帰初安打、チームは追い上げるも1点差で敗戦
マリナーズのイチロー外野手は3月31日(日本時間1日)、本拠地インディアンス戦に「9番・左翼」でスタメン出場し、4打数2安打1得点と活躍。今季3打席目でマリナーズ復帰後初安打をマークし、相手のホームランを強奪するスーパーキャッチも見せた。7回には難敵の左腕ミラーからもヒットを打ち、今季初のマルチ安打。通算3082安打として、歴代単独21位に浮上した。マリナーズは追い上げたものの、5-6で敗れた。
完璧な「ホームランキャッチ」だった。初回に4点を先制され、3点ビハインドで迎えた3回。インディアンスの先頭ラミレスの大飛球がレフトに飛ぶと、背番号51が猛然と打球を追いかけた。そして、フェンスに激突しながら、柵越え目前だった打球をキャッチ。イチローが捕っていなければ、完全にボールはフェンスを越えていた。
起き上がったイチローは平然とした表情で内野にボールを返球したが、本拠地セーフコ・フィールドの観衆は拍手喝采。自然と「イチローコール」も沸き起こった。開幕前には右ふくらはぎの張りなどアクシデントもあったが、その影響を全く感じさせないスーパーキャッチだった。
直後の3回、今度はバットで快音を響かせる。1死走者なしで昨季の最多勝右腕カラスコの初球を捉え、二塁内野安打。あっという間に一塁を駆け抜けた。今季3打席目で復帰後初ヒット。これでメジャー通算3081安打として、キャップ・アンソンに並ぶ歴代21位タイに浮上した。マリナーズでのヒットは2012年7月21日のレイズ戦以来、2079日ぶりとなった。
イチローは続くゴードンのライト前ヒットで三塁に進むと、セグラのタイムリーで生還。カノもタイムリーで続き、マリナーズは反撃の狼煙をあげた。再び3点差となった5回1死走者なしでの第2打席は大きな当たりの右飛だったが、マリナーズは6回にクルーズの2ランで1点差に。すると、イチローは7回の第3打席でもヒットを放った。
2死走者なしで、中継ぎ左腕ミラーのスライダーを巧みにレフト前に運ぶヒット。今季初マルチで3082安打としてアンソンを抜き、一気に歴代単独21位に浮上した。ゴードンもヒットで続いたが、セグラは三振に倒れて同点に追いつくことはできなかった。9回で回ってきたイチローの第4打席は「イチローコール」も起こったが、守護神アレンの前に三ゴロ。マリナーズは1点差で敗れたものの、セーフコ・フィールドは“イチロー劇場“に大きな盛り上がりを見せた。
(Full-Count編集部)