イチロー美技に助けられた先発左腕が感謝 「チャンスを与えてくれた」「偉大なプレー」

マリナーズ・イチロー【写真:Getty Images】
マリナーズ・イチロー【写真:Getty Images】

先発・パクストンは初回に満弾を浴びるなど4回2/3、6失点で敗戦投手に

 マリナーズのイチロー外野手は3月31日(日本時間4月1日)、本拠地インディアンス戦に「9番・左翼」で先発出場。開幕から2試合連続スタメンに名を連ねた背番号「51」は、3回にホームランを“強奪”するスーパーキャッチを披露し、地元シアトルのファンを熱狂させた。この日、先発したジェームス・パクストン投手は初回に満塁弾を被弾した自身を立て直してくれたイチローの美技を「偉大なプレー」と語り、心から感謝した。

「間違いなくもっといいピッチングをしなければいけなかった。厳しい試合になったけれど、ビデオを見返したい。問題を究明して必要な修正をしたい」

 試合後に沈んでいたのはパクストンだった。初回、アロンソにいきなり満塁アーチを被弾。序盤の大量失点が響き4回2/3を投げ、6安打6失点で敗戦投手となった。

 それでも2回と3回は無失点と立ち直りの兆しを見せた左腕。それはイチローが見せた“超美技”のおかげだった。「あれはとてつもなく大きかった」と振り帰ったのは1-4と3点ビハインドで迎えた3回だった。

 先頭ラミレスの大飛球がレフトを襲った。だが、イチローは快足を飛ばすと大ジャンプ。フェンスに激突しながら落下したがボールは離さなかった。ホームランを奪う衝撃の美技を見せたイチローは表情ひとつ変えなかったが、クールなレジェンドに、パクストンもグラブを高々と掲げて感謝のジェスチャーを示した。

「自分が本当に苦しいピッチングの中で、イチローがすごいプレーを決めてくれた。もう一回切り替えるチャンスを自分に与えてくれた。何イニングかは大丈夫だったけれど、全体的にはリズムをつかめなかった。でも、あのプレーは試合の中で間違いなくすごく助けてくれたんだ」

 パクストンは背番号「51」のスーパープレーをこう振り返っていた。そして、直接言葉もかけたという。

「お礼? 当然したよ。彼は偉大なプレーをしれくれたのだから。感謝されるに相応しいんだよ」

 6年半ぶりの古巣凱旋となったイチロー。スタンディングオベーションとイチローコールを惜しまなかった観衆を沸かせたが、よもやの炎上となった先発左腕も心から感謝していた。

(Full-Count編集部)

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