広島が4時間56分の死闘制す ベンチ入り全員出場で延長12回サヨナラ勝ち
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疲労見える緒方監督「全員でつかんだ勝利」
広島は19日、マツダスタジアムで行われたヤクルト戦に5-4でサヨナラ勝ちした。引き分け寸前の12回裏、2死走者なしから安部が二塁打で出塁し、途中出場の下水流が右中間へサヨナラ打を放った。ベンチ入りした選手全員を使い果たした4時間56分の総力戦を制し、緒方監督は「全員でつかんだ勝利」とやや疲労も見えた表情で振り返った。
先発の岡田が序盤から失点を重ね、5回終了まで0-4と敗色濃厚の展開だった。しかし、5回以降は7人の継投でヤクルトに追加点を許さず。打線も6回に松山、バティスタのタイムリーで3点を返して1点差とした。
1点ビハインドで迎えた9回は簡単に2死となったが、田中、菊池の連打で追いつき、試合は振り出しに。緒方監督は「9回は田中が盗塁した後にキク(菊池)が打ってくれた」とチームを支える2人を褒め、「それも中継ぎが抑えてくれたから、最後の最後に勝利をつかめた」と、無失点に抑えたリリーフ陣を高く評価した。
この日ヒーローとなった下水流が「9回ツーアウトから追いついたのがカープの強さ」と言うように、奇跡的な勝利を繰り返した昨季の雰囲気がマツダスタジアムに戻ってきた。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)
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