歴代8位612発の殿堂打者が大谷を好打者と絶賛 決め手は「軸足の踵」
インディアンス黄金期を支えたトーミが打撃を解説
オープン戦では投打ともに苦しんだエンゼルス大谷翔平選手だが、開幕後は目覚ましい活躍で二刀流を実現している。22日(日本時間23日)の本拠地ジャイアンツ戦では「4番・DH」でスタメン出場し、クエトから技ありの右前打を放った。打撃面では大きなレッグキックをやめたことで結果が出始め、その適応能力の高さが評価されている23歳二刀流。各方面から賛辞が寄せられる中、大谷の打撃フォームに太鼓判を押したのが、通算612発を誇るジム・トーミ氏だ。
1990年代にインディアンスの黄金期を支え、フィリーズ、ホワイトソックスなどでも大打者として名を馳せたトーミ氏は、今年有資格1年目で殿堂入りすることが決定。通算22年のメジャー生活では、通算2328安打、612本塁打、1699打点、打率.276、出塁率.402などの記録を残したスラッガーだ。「MLBネットワーク」に出演したトーミ氏は、大谷の打撃について解説。そこでレッグキックをやめたことに加え、1点大きな変化について指摘した。その変化とは「軸足の踵」だ。
トーミ氏は好打者の判断材料の1つとして「注目は軸足の踵です」と説明。少年野球ではバットでボールを打つ時に、腰と一緒に軸足の踵も回転させるように教えられるが、それは「意識してやるものではない」とした。トーミ氏によれば、ボールを打つ体勢に入った時、腰の回転に合わせて軸足の内転筋が動き、大腿四頭筋をはじめとする太もも全体が内側に入るようになる。そして、バットでボールを捉えた時、初めて軸足の踵が回るという。これは自然の動きの中で起こるもので「決して頭で考えてするような動作ではない」と解説。レッグキックをやめ、軸足の踵が自然に回転するようになったことで、大谷は長くボールを見る余裕が生まれたという。
メジャー歴代8位の本塁打数を誇る大打者にも打撃を認められた大谷。1本でも多くアーチをかけ、1年でも長く現役を続け、いつの日かトーミに肩を並べる打者に成長したい。
(Full-Count編集部)