「打てる球だけ待てばいい」―“4割打者”の日ハム近藤が一貫して貫くスタンス
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栗山監督の誕生日に白星プレゼントする勝ち越し打「そういう気持ちはあった」
日本ハムの近藤健介捕手が26日、本拠地でのオリックス戦で勝ち越し適時打を含む3安打を放ち、栗山英樹監督の57歳誕生日に白星をプレゼントした。
1-1で迎えた5回無死一、二塁で回ってきた絶好機。カウント1-2から「甘い球をセンター方向にイメージしながら」とディクソンの直球を振り抜くと、打球は右中間フェンス上部を直撃した。
今季1号にはあと数十センチ届かず「もう少しウエートしたいと思います。あらためてそういうバッターじゃないと感じました」と苦笑いしたが、値千金の勝ち越しの適時二塁打。「中田さんがディクソンと相性が悪く、『チャンスで回すな』と言われたので、なんとか決めてやろうと思いながら。つながって良かったです」とお立ち台で胸を張った。
今季3度目の猛打賞で2試合ぶりに打率を4割に戻した(.403)。高打率維持の要因は、難しいボールに手を出さず、甘い球をしっかり捉えていることにある。「我慢して誘いに乗らず、しっかり自分の打てる球だけ待てばいい」というスタンスを一貫して実践している。
この日は栗山監督の誕生日。「試合前の円陣でも言っていたし、みんなそういう気持ちはあったと思います」と近藤は少し照れくさそうに話したが、試合前には「監督、誕生日おめでとうございます」と直接、祝福の言葉を伝えに行っていた。1年目から1軍で起用して育ててくれた指揮官に、バットで勝利をプレゼントをした。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)
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