まさに“魔球”…大きく沈む164キロのシンカーの衝撃広がる「最速の座を奪還」

カージナルスのジョーダン・ヒックス【写真:Getty Images】
カージナルスのジョーダン・ヒックス【写真:Getty Images】

昨季まで1A+にいた21歳右腕ヒックスはメジャーの“新速球王”!?

 カージナルスの右腕、ジョーダン・ヒックス投手が1日(日本時間2日)の本拠地ホワイトソックス戦で投じた衝撃の1球が“波紋”を広げている。今季メジャー最速となる102マイル(約164.2キロ)を記録したのは、なんとシンカー。打者の手元で微妙に動くというレベルではなく、大きく沈み込む1球だった。今季の球速ランキングトップ10のうち、8球を占めている“新速球王“のボールをツイッターで動画で紹介したMLB公式サイトも「最速投手の座を奪還」と伝えている。

 ヒックスはこの試合、1点ビハインドの7回から登板。2死を奪い、打席に右打者のアンダーソンを迎えた。1球目は高めに外れる101.9マイル(約164キロ)のシンカー。先日、マーリンズのゲレーロ(101.8マイル)に明け渡していた今季メジャー最速の座を奪還した。

 さらに、カウント1-1からの3球目はアンダーソンの膝下へと大きく沈む。メジャー屈指の捕球技術を誇る名捕手ヤディアー・モリーナもキャッチできず、後ろに逸らす“魔球”。球速はなんと102マイルを計時した。アンダーソンのバットに当たるわけもなく、空振り。衝撃の1球となった。

 MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」は「ジョーダン・ヒックスが101.9マイルと102マイルの剛速球を記録、2018年最速投手の座を奪還」とのタイトルで記事を掲載。「火曜日夜のカージナルス対ホワイトソックス戦、ヒックスは7回に101.9マイルをティム・アンダーソンに投じた。そして、102マイルのファストボールを記録した」と、ゲレーロを抜き返して今季最速の1球となったことを伝えている。

 昨年まで、MLBの解析システム「スタットキャスト」の球速ランキングでは、ヤンキースのアロルディス・チャップマン投手の名前が上位を埋め尽くしていた。しかし、今年はヒックスがほぼ“占拠”。メジャーに衝撃を与えている。

 2015年のドラフト3巡目(全体105位)で入団した21歳。昨年までマイナーの1A+クラスまでしか経験がなく、今季一気に“飛び級”でメジャーデビューを果たした超新星だ。いったいどこまで球速を伸ばすのか、注目が集まる。

(Full-Count編集部)

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