イチロー&プホルスの“同期”、ヤンキース左腕サバシアは今季世界一なら引退

ヤンキースのCC・サバシア【写真:Getty Images】
ヤンキースのCC・サバシア【写真:Getty Images】

NY地元紙が報じる、ワールドシリーズ制覇なら「それが“おしまい”になる」

 ヤンキースのベテラン左腕CC・サバシア投手が、今季ワールドシリーズ制覇を果たしたら引退する意向であると米メディアが報じた。マリナーズのイチロー外野手、エンゼルスのアルバート・プホルス内野手と同じ2001年にメジャーデビューし、通算239勝(146敗)を挙げてきた37歳は、並々ならぬ決意で自身2度目の世界一を目指す。

 サバシアの決意について伝えたのは、地元紙「ニューヨーク・ポスト」。名物記者のジョージ・キング三世氏が執筆しており、「ヤンキースが今年優勝したら、サバシアは引退することになるだろう」とのタイトルで伝えている。

 左腕は記事の中で「もう1回(優勝)パレードがやりたいね。そうしたら、それが“おしまい”になるよ」と言及。さらに、「そのため(もう一度ワールドシリーズを制覇すること)にプレーするんだからね」とした上で、引退して家族団らんの時間を過ごすのは「まずそれ(世界一)をやってからだね」としている。

 サバシアはヤンキース1年目に自身初の世界一を経験。松井秀喜氏がワールドシリーズMVPに輝いた2009年シーズンのことだ。「常にその(優勝の時の)気分を味わいたいんだ。そのためだけにプレーしているんだからね」。頂点に立った時の喜びが、今も忘れられないという。

 記事では、現在、チームで2009年のワールドシリーズ制覇を知るのはサバシアとブレット・ガードナーの2人だけになったと紹介。ただ、アーロン・ジャッジ、ゲーリー・サンチェス、ルイス・セベリーノら生え抜きの若手に、田中将大、ジャンカルロ・スタントン、ディディ・グレゴリアスら補強で獲得した選手をミックスしたメジャー随一の名門球団は、黄金時代の再来といえる強さを見せている。今季はグレイバー・トーレス、ミゲル・アンドゥハーといった超有望株も存在感を発揮し、最近16試合で15勝1敗と圧巻の快進撃を続けている。

 サバシアもセベリーノ、田中に続く先発3番手として開幕を迎え、ここまで6試合登板で2勝0敗、防御率1.39と安定感は抜群。一時は“不良債権”化し、アルコール依存症で離脱するなど引退の危機もあったが、昨年、見事に復活。ヤンキースと再契約した今季もベテランらしい味のある投球でローテーションを支えている。

 サバシアは同紙の中でさらに「1度目のタイトルを獲った後、頭の中にあるものは次の制覇をすることなんだ。このチームの全員が次のタイトル制覇にウズウズしているんだよ」と意欲を見せている。デビューした2001年にインディアンスで17勝5敗の成績を残し、新人王投票ではイチローに次ぐ2位に入った左腕。そこから通算515試合登板(すべて先発)で239勝146敗、防御率3.68という成績を残し、2007年にはサイ・ヤング賞にも輝いた。偉大な左腕の花道を飾るため、チームの士気もさらに高まることになりそうだ。

(Full-Count編集部)

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