ダルビッシュ、指揮官が指摘する敵は「考え過ぎ」? 「自分の能力を信じろ」

6回1失点の好投で今季初勝利を挙げたカブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】
6回1失点の好投で今季初勝利を挙げたカブス・ダルビッシュ有【写真:Getty Images】

マドン監督は「自分の能力を信じることだ」と助言

 20日(日本時間21日)敵地レッズ戦で今季初&日米通算150勝を手に入れたカブスのダルビッシュ有投手。6回を2安打7奪三振5四死球1失点(自責1)と好投し、今季8試合目の先発マウンドでようやく白星を手に入れた。産みの苦しみを味わった日本人右腕だが、試合後にマドン監督は「考え過ぎ」が課題の1つであることを示唆した。地元紙「シカゴトリビューン」が報じている。

 ダルビッシュは初回、2四死球と安打などで2死満塁としたところで、シェブラーを遊ゴロに打ち取った間に1点を先制された。だが、2回以降は走者を背負いながらも無失点で切り抜けて、追加点を許さず。4-1の7回先頭で打席が回ったため代打を送られたが、勝利に値する力投を見せた。

 試合後、マドン監督は「リズムに乗れば、ダルビッシュは考え過ぎずに、投球に集中できるようだ」と、これまでは考え過ぎて状態が上がらなかったと指摘。「私は彼が自信を取り戻すと信じている。疑いはない。自信をもって投げ、リズムにのり、自分の投球を信じれば、この先何年か良い投球をするだろう。それがすべてだ」と話したという。

 マウンド上のダルビッシュが考え過ぎたり、フラストレーションを溜めたりする様子は、近くで守る野手にも伝わるようだ。米スポーツ専門局「ESPN」公式サイトでは、チームリーダーでもある一塁手アンソニー・リゾのちょっとした心遣いを紹介している。

 3-1と2点リードで迎えた4回2死一塁から、ダルビッシュは相手先発のタイラー・マーレにストレートの四球を与えた。2死一、二塁と得点圏に走者を進めた右腕がイラつく様子を察知したリゾは、咄嗟にマウンドへ向かって間隔をあけたという。

「ダルビッシュは相手投手に四球を与えた。今季何回か同じことがあったんだけど、イラついているのが分かったんだ。彼のことを分かるようになってきたからね。だから、マウンドに行って、少し落ち着かせたんだ。心配ないよ、打線で援護するからって声をかけたんだ」

 リゾの心遣いで落ち着きを取り戻したのか、ダルビッシュは続くハミルトンを1球目で遊飛に打ち取り、失点危機を免れた。

 マドン監督はダルビッシュについて「彼には素晴らしい才能がある」と太鼓判を押すと同時に「自分の能力を信じることだ。集中して投げればいい」とも話したそうだ。考え過ぎずに、自分の能力を信じ、投げることだけに集中する。それがダルビッシュにとって勝利への近道になるのかもしれない。

(Full-Count編集部)

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