「二刀流を見に行こう」大谷トロント初見参に敵地メディアが異例呼び掛け

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

不振のブルージェイズに地元ファンは“諦めモード”

 大谷翔平投手の所属するエンゼルスは22日(日本時間23日)から敵地トロントでブルージェイズとの3連戦を迎える。ブルージェイズは47試合を終えて22勝25敗の借金3。ヤンキースとレッドソックスが圧倒的な強さを誇るア・リーグ東地区で、早くも諦めモードのブルージェイズファンに対して、トロントの地元紙は「それなら二刀流を見に行こう」と、異例の“大谷見学”を呼びかけをしている。

「ジェイズファンが気晴らしを必要とする中、オオタニ劇場が街にやってくる」

 こう特集したのは地元紙「トロント・スター」だった。ブルージェイズは借金3ながら、首位争いを繰り広げるヤンキース、レッドソックスとは10ゲームも差が開いている。最近10試合は2勝8敗で4連敗中と苦しいチーム状況で、記事では地元チームの不振に対するカナダファンの感情を紹介。ブルージェイズによりも対戦相手に切り替わろうとしているという。

 そんな中、トロントにやってくるのが、デビュー以来話題の中心となっている二刀流スターの大谷だ。特集では、エンゼルスとの3連戦について「少なくとも、衝撃の二刀流ルーキー、オオタニが2018年で唯一のカナダ遠征にやってくる。これは観戦の価値がある。レイズ戦で7度目のマウンドに上がったために投げないが、エンゼルスのDHを演じることになりそうだ」と伝えている。

 ブルージェイズファンが心を踊らせるエンゼルスのスターは大谷だけではない。記事では、3000安打を達成したアルバート・プホルス、MVP2度受賞のマイク・トラウト、そして大谷の3人を「聖なる三位一体」と表現。この3人がラインナップに揃うだけでも「この連戦を観戦するべきしっかりとした確固たる論拠になる」と称賛している。

 実は、トロントでは17年前に同じ日本人センセーションが起きたという。

「ブルージェイズ本拠地戦で日本人選手が同様の盛り上がりを見せたのは、2001年5月11日、スカイドームでのマリナーズのイチロー・スズキ外野手の初見参だった」

 トロントでの初戦でイチローは5打数2安打の働きだったが、「日の出る国からMLBにやってきた初の野手は数十人の日本メディアを引き連れ、まるで球場に降り立ったロックスターかというほど衝撃的だった」と、カナダで巻き起こったイチローフィーバーを振り返っている。

 地元メディアが異例の呼びかけをするほど、北米で必見のスポーツコンテンツと化した大谷。イチローの衝撃から17年の時を超えて、カナダで狂想曲を鳴り響かせようとしている。

(Full-Count編集部)

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