大谷打ち取り満足 剛球チャップマンに一日の長「いい勝負でアウトを取れた」

初対決となったエンゼルス・大谷翔平(左)とヤンキース・チャップマン【写真:Getty Images】
初対決となったエンゼルス・大谷翔平(左)とヤンキース・チャップマン【写真:Getty Images】

4球目を大飛球とされるも「スライスして切れると思った」

 25日(日本時間26日)敵地ヤンキース戦で3試合ぶりに無安打で終わったエンゼルス大谷翔平投手。「5番・DH」でスタメン出場も、2度目の対戦となった右腕ルイス・セベリーノには2打数無安打1四球、初対戦となった左腕アロルディス・チャップマンの前には遊ゴロに倒れた。この日、一番の注目を浴びた剛腕左腕との対決では、4球目を左翼ポール付近に向かう大飛球としたが惜しくもファウル。敵地ファンも「まさか」と肝を冷やしたが、マウンドから打球の行方を見守ったチャップマンは「スライスしていたからファウルゾーンに切れると思った」と涼しい顔で振り返った。

 ヤンキースが1点リードで迎えた8回2死一塁の場面。大谷の打席に合わせて投入された左腕は、1球目と2球目を連続ボール。しかも、2球目は捕手も取れない暴投となり、走者を二塁まで進めた。2死二塁として投じた3球目でストライクを奪い、2ボール1ストライクから投げた4球目だった。やや高め100.3マイル(約161キロ)速球を捉えた大谷の打球は、大きな弧を描きながら左翼ポールを目指した。

 見る者の頭にホームランの可能性がよぎったが、1人冷静に打球を見送ったのがチャップマンだった。「あれはスライスしていたからファウルゾーンに切れると思った」と見送ると、最後は5球目101.9マイル(約164キロ)速球で遊ゴロに打ち取り、無失点とした。

 チャップマンは「何よりもストライク先行でいきたかった。2球ほどいいスイングをされたけど、あの状況でアウトを取ることが大前提」と、異例の8回2死からの登板を振り返った。大谷について問われると「みんな対戦した感想を聞くけど、ああいういい打者と対戦するチャンスがあるのが野球。今夜はいい勝負をしてアウトを取れた」と満足そうな様子だった。

 互いに100マイル(約161キロ)を超える剛球を投げる投手だが、投打の対決ではチャップマンが一日の長を見せた形になった。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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