プロスポーツの現場で働くってどうなの? 転職組の「ホンネトークVOL.01」
「スポーツで社会の重要な役割を担う」「転職がゴールではない」
――専門家になるためには、当然ほかの業務のことも知っていないといけない。
清田氏「アンケートなどを通じてお客さんが何を思っているのかなど、その実態を把握した上でCRMをごりごりやっているので、そこはつながっていると思います」
――実際に、今のポジションは事前に決まって転職するのでしょうか。
柳下氏「入社する前は動員イベントの仕事と言われていましたけど、実際はグッズ関連の部署でした。今もグッズを扱う部署で仕事をしていますが、動員イベントの仕事やイベントユニフォームのビジュアルを決める仕事、プロジェクトとして進める仕事も担当しました。先程、マルチタスクの話がありましたけど、どこの部署でもやりたいと思えばいろんな仕事を任せてもらえます。正直、あまり部門は関係ないといった感じですね」
――入りさえすれば幅広く取り組めるのだと思いますけど、何らかの専門性を持って柔軟に複数の仕事がこなせる懐の深さがないと、おそらくプロスポーツチームでは仕事が務まらない印象を受けました。では、最後にビジネスパーソンとしての「将来の夢」をお聞きしたいと思います。
清田氏「具体的な夢になるんですけど、メットライフドームを平日満員にする」
――今はどのくらいですか。
清田氏「控えさせていただきたい(笑)」
辻氏「将来は経営者、実業家になりたいと思っていまして、自分が発進したサービスで世の中を良くしたいです。今の業界で、スポーツを通して世の中を良くするということに取り組んでいるので、それをヒントに将来は現職を活かした経営ができる人材になりたいと思います」
――いつか、このイベントで最初に登壇するのが、次の社長の辻さんになっているかもしれないということですね。
辻氏「はい。なるかもしれませんね(笑)」
柳下氏「弊社も新球場の構想がありまして、まだ正式に確定してはいないですけど取り組んでいます。それが実現できれば街づくりを一からやっていくことになると思うので、前例がない取り組みの中枢にかかわって、社会の課題を解決できる。スポーツで社会の重要な役割を担うというのが夢です」
――山本さんは、待遇面が随分と変わってでもサッカー界に飛び込みました。
山本氏「申し上げた通り、転職がゴールではありませんので。クラブのマネジメントをすることが私のゴールで、いかにそこのポジションに就くか……と、浦和レッズがクラブワールドカップで優勝することが夢でございます」
社会に出れば、人生の3分の1が労働時間になる。今回の登壇者にとって、転職は一大決心だったに違いない。トーク中に披露された、スポーツビジネス業界ならではの酸いと甘い。そこに“ドリーム・ジョブ”の世界が垣間見られたことで、参加者たちは憧れの世界への思いを、より一層と募らせられたのではないだろうか。
(「パ・リーグ インサイト」編集部)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)