1か月半ぶり白星のホークス石川 背負ってきた“チーム勝ち頭”としての重圧

ソフトバンク・石川柊太【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・石川柊太【写真:藤浦一都】

16日に千賀が7勝で並び「追いついてくれたほうがいい」

■ソフトバンク 6-1 西武(17日・ヤフオクドーム)

 ソフトバンクの石川柊太投手が17日、本拠地ヤフオクドームで行われた西武戦で7回1失点と好投し、8勝目を挙げた。5月30日の阪神戦以来、ほぼ1か月半ぶりの白星となった。

 6月は4度の先発で1度も勝てず、7月最初の登板でも黒星を喫した。「これがラストチャンスのつもりで」と、決死の覚悟で臨んだ西武戦でようやく8個目の白星をつかんだ。

 シーズン前半から順調に積み上げた白星で“チームの勝ち頭”という肩書がついてまわった。しかし、それから1ヵ月半も勝つことができず、16日には千賀滉大が7勝目で肩を並べた。「追いついてくれた方がいい。プレッシャーが少なくなるんで」という石川の言葉に、これまで背負ってきたものの大きさが感じられた。

 とはいえ、千賀が追いついてくれた翌日に11奪三振という熱投でまた1つ白星を先行させた。8勝目は昨シーズンの自身の記録に並ぶ数字となり、「それはひとつホッとしています。ある意味、これで気負わなくて済みますから」と石川は語った

 工藤公康監督は「向かっていく気持ちが出ていた」と石川のピッチングを振り返ると同時に「(甲斐)拓也くんのリードも冴えていた」と育成出身バッテリーでの勝利を称えた。「(甲斐とは)アバウトにという話をしていたんですが、それが良かったと思います」という石川。女房役の好リードに感謝しながらも「ボクも無責任にならないように気をつけています」と“共同作業”での成果を強調した。

 勝てなかった期間も、練習中は笑顔を絶やすことはなかった。その影で多くのプレッシャーと戦ってきたのだろう。ベンチ前の勝利のハイタッチで見せた笑顔は、これまで以上に輝いていた。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY