五輪出場は希望薄もアジア野球が目指す発展 平坦ではない国際大会出場への道
東京五輪の出場5枠入りを目指し、アジア諸国の挑戦がスタート
2020年に開催を控える東京五輪では、球界の悲願だった野球競技が復活する。しかし、出場できるのは開催国の日本を除けばわずかに5チームのみの狭き門だ。それでも向上を目指すアジアの野球発展途上国は、国際大会に参加することをモチベーションとして野球を続けている。
すでに発表されている東京五輪出場への残り5枠の決定方法は、2019年11月のWBSCプレミア12に出場するアメリカ大陸とアジア・オセアニア地域の最上位各1チームずつ。プレミア12への出場を逃した国々によるアメリカ大陸、アフリカ・ヨーロッパ予選の各優勝チームで4枠が決まる。
そして最後の1枠はアメリカ大陸予選2位と3位、アフリカ・ヨーロッパ予選の2位、オセアニア予選優勝国、アジア選手権上位2チームの計6チームで争われる。その中でもアジア選手権の出場国は「アジア4強」と呼ばれる日本や韓国、チャイニーズタイペイ、中国以外はアジア東西地域での各予選を勝ち抜いた上位2チームずつが出場することになっている。
アジア選手権予選を兼ねた「アジアカップ」は1995年から2、3年周期で行われてきたが、出場国の大会辞退などが相次いだこともあり、10回大会の2012年からはアジアを東西に分けて開催している。去る6月には香港で東アジアカップが行われ、香港をはじめ、フィリピン、タイ、インドネシア、シンガポールと5つの国と地域が参加しフィリピンが優勝した。