広島の薄氷勝利を決めた下水流の一発 指揮官繰り返し称賛「やっぱり下水流」

広島・緒方監督【写真:荒川祐史】
広島・緒方監督【写真:荒川祐史】

名手・菊池が今季初失策に緒方監督「夏場の勝負は集中力を…」

■広島10-9巨人(20日・マツダスタジアム)

 広島は20日、マツダスタジアムで行われた巨人戦に10-9で勝利した。序盤の7点リードを追いつかれ、延長戦で勝ち越しを許す苦しい展開だったが、途中出場の下水流昂のサヨナラ2ランで乱打戦に終止符を打った。西日本豪雨の影響で、16日ぶりの本拠地での試合に勝利し、緒方孝市監督は「広島の皆さんにも、本当に勇気を与えた一打になったのでは」と劇的な一発を称賛した。

 2回までに7点を奪って巨人先発の山口俊をKOしたが、先発の野村祐輔が2本の3ランで1点差とされ、再び突き放した直後の7回は3番手のフランスアが2点のリードを守れなかった。菊池涼介の今季初の失策が失点につながったこともあり、緒方監督は「夏場の勝負は集中力を持ってやらないと、1球のミスがゲームの勝敗を分けることになる」と、薄氷の勝利に語気を強めた。

 10回に6番手のジャクソンが岡本和真に勝ち越し本塁打を打たれたが、「下水流が大きな大きな一打を打ってくれた。やっぱり今日は下水流でしょう」と、繰り返しヒーローの名前を挙げた。

 大災害でセンターポールには半旗、応援団も鳴り物を自粛と、いつもとは違う雰囲気の中で行われた試合となったが、「最初からガンガン打っていたし、プレッシャーはなかった。そういうことを感じるよりも、とにかく自分たちの野球をやるだけ。それだけだよ」と、指揮官が強調した勝利で、7連勝でストップした2位巨人とのゲーム差は6に広がった。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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