確実性か、一発か…打率ワーストで本塁打王も!? 今季は珍記録の可能性あり

オリックスのステフェン・ロメロ【写真:荒川祐史】
オリックスのステフェン・ロメロ【写真:荒川祐史】

過去に打率ワーストで本塁打王は3例、いずれも外国人選手だが…

 今年のパ・リーグの打率ランキングは、下位にランクインしている選手に長距離砲が多い印象だ。

打率ランキングワースト6
29位 .209 安達了一(オリックス)
28位 .218 デスパイネ(ソフトバンク)
27位 .234 松田宣浩(ソフトバンク)
26位 .237 ロメロ(オリックス)
25位 .242 ペゲーロ(楽天)
24位 .243 藤岡裕大(ロッテ)
※7月28日終了時点

 デスパイネ、松田、ロメロは、本塁打ランキングの十傑に入る選手、ペゲーロも11位につける。打率.237のオリックス・ロメロはリーグランキングこそ10位だが、チームトップの17本塁打を放っている。また、本塁打5位タイ(20本)のレアード(日本ハム)は打率22位(.246)だ。

 昨季本塁打と打点の2冠王に輝いた打率.218のデスパイネは、リーグ3位タイの21本塁打。さらに、リーグ7位タイの18本塁打をマークする松田も、打率.234とパ・リーグの長距離砲たちは、今季揃って確実性が不足している状況だ。

 上記の選手は、本塁打王争いのトップを走る西武・山川と10本差以内につけており、今後の量産次第では本塁打王を獲得できる可能性が残されている。

 では、パ・リーグで打率2割3分台前後で本塁打王を獲得した選手はいたのだろうか……。調べてみると、2012年の西武・中村剛也内野手は27本塁打で本塁打王に輝いたが、打率はリーグワースト2位の.231。この年、中村が放った安打数は100、そのうち本塁打が27本だった。

 ちなみに規定打席到達者打率ワーストで本塁打王に輝いた選手は、1974年の近鉄・ジョーンズの打率.226、38本塁打、1987年の広島・ランスの打率.218、39本塁打、2011年の東京ヤクルト・バレンティンの打率.228、31本塁打となっている。

 過去を振り返っても、日本人選手ではなく外国人選手が打率ワーストで本塁打王に輝いている。今季も打率下位に沈む長距離砲の多くが外国人選手。7年ぶりに珍記録は達成するだろうか……。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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