ホークス内川が3打点 守備では武田に“珍要求”「もっと簡単なやつにしてくれ」

ソフトバンク・内川聖一【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・内川聖一【写真:藤浦一都】

攻守両面で躍動、2打席連続適時打には「チャンスで回ってくる打順だから」

■ソフトバンク 4-0 楽天(29日・ヤフオクドーム)

 29日、ソフトバンクの内川聖一内野手が楽天戦の第2打席と第3打席でタイムリーを放ち、3打点を挙げる活躍。守備でも軽快なプレーを見せて、武田翔太の完封勝ちを攻守両面でアシストした。

 互いに無得点で迎えた3回裏、ソフトバンクは2死二塁のチャンスを迎えていた。打席には3番の内川。「打たされないようにしようと思っていました。しっかり自分がバットを振れるところを打っていこう」と、1ボールからの高めの変化球を叩くと、それがレフトの左への先制タイムリーとなった。

 続く打席は5回裏、1死満塁という大チャンスで巡ってきた。「追い込まれていましたし、ヒットを打つどうこうよりも、何でもいいから1点取りたいという気持ち」でバットを振ると、打球は三遊間を抜けて2点タイムリーとなった。

 チームの4打点のうち3打点を挙げる活躍にも「チャンスで回ってくる打順を打たせてもらっているだけ。みんなが頑張ってチャンスを作ってくれている」と、仲間たちへの感謝を忘れない。

 この日は、守備でも7個の一塁ゴロをさばいた。難しいバウンド処理や好判断で二塁へ送球して得点圏への進塁を阻止するなど武田を助けた。頻繁に飛んで来る打球に「(武田)翔太には『もっと簡単なやつにしてくれ』と言いましたよ」と笑いながらも「どうにかしなきゃという気持ちだけでやっています」という。

 守備の途中で右足を気にする仕草も見られたが「ちょっとしんどいくらいが『やるしかない』という気持ちになれていい」と語る。

 この日は鷹の祭典の最終日。東京での惨敗から始まった10試合も終わってみれば、4勝5敗1分という成績だった。「今日来た人にはいいものを見せられたとは思いますが、なかなかいい試合が少なかったのは申し訳なかったです。少しでもいいものを残したいという気持ちはみんなにあったんですけど……」と反省しつつ、「そういう思いは鷹の祭典だからということではなく、いつも思っていること。これからも少しでもいいものをお見せできるように頑張るだけです」と、8・9月の巻き返しに意欲を見せた。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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