打者は山田哲人、投手はジョンソン セイバー目線で選ぶ7月のセ月間MVP

盗塁数以上に盗塁成功率の高さでチームに貢献する山田

◯7月月間MVP セ・リーグ打者部門

山田哲人(東京ヤクルトスワローズ)

OPS1.298 wOBA0.546 打率.425 出塁率.517 長打率.781 RC2716.36 盗塁8(すべてリーグ1位) 本塁打7(リーグ3位)

 候補選手9名の中でも、今月は山田哲人の成績が群を抜いていました。

 安打数では桑原将志(32安打)、本塁打数ではソト(9本)とDeNAの両選手がトップに立ちましたが、山田はどちらもそれに匹敵する成績を残しています。

山田哲人(ヤクルト)
打率.425 7本塁打 31安打 14四死球

桑原将志(DeNA)
打率.421 3本塁打 32安打 7四死球

ソト(DeNA)
打率.278 9本塁打 22安打 8四死球

 出塁力、長打力ともに兼ね備えている山田ですが、今月は盗塁が8と足で荒稼ぎ。30盗塁どころか、40盗塁も視野に入ってきました。

 盗塁数もすごいのですが、それ以上に特筆すべきは盗塁成功率です。今月は9回試みて8回成功、88.9%の成功率ですが、シーズントータルでは92.9%(26/28)。失敗はわずか2回しかないのです。盗塁の得点価値は0.17、失敗による損失が0.4で、そこから盗塁による特典価値を示すwSBを算出すると3.7となり、盗塁によって約4点分の価値をチームにもたらしている計算になります。

 その中で最も自信を持つのが帰塁技術。牽制刺が少ないことも、成功率向上に寄与しているのです。

 史上初、通算3回目のトリプルスリーも視野に入ってきた山田哲人を7月のセ・リーグ打者部門MVPに推挙します。

 なお、7月の次点は、6月の月間MVPに推挙した丸佳浩(広島)。月間の打率は.311ですが、出塁率は.462と高水準をキープ。しかしシーズン出塁率が.491なので、これを低いと感じてしまうところが不思議なところです。なお、1984年に公式記録となってからの最高出塁率は

セ・リーグ  バース .481 (1986年)
パ・リーグ 落合博満 .487 (1986年)

ですので、この記録更新にも期待がかかります。

ウィーランドの候補入りは打者成績も勘案?

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