最も「不運」な投手は誰? 投手の勝利数を大きく左右する「援護率」

強力な援護がある広島勢、同じ中日でもガルシアと小笠原に大きな差

◯セ・リーグ 失点率‐援護率 差し引きの大きい順

ジョンソン(広) 9勝2敗 
失点率3.32援護率5.96 差引2.64

大瀬良大地(広) 12勝5敗 
失点率3.01援護率5.37 差引2.36

ガルシア(中) 11勝6敗 
失点率3.08援護率4.55 差引1.47

メッセンジャー(神) 11勝6敗 
失点率3.56援護率4.92 差引1.36

岡田明丈(広) 6勝5敗 
失点率4.73援護率6.08 差引1.35

菅野智之(巨) 9勝7敗 
失点率3.00援護率4.20 差引1.20

ブキャナン(ヤ) 8勝8敗 
失点率3.94援護率4.85 差引0.91

山口俊(巨) 8勝6敗 
失点率3.61援護率4.36 差引0.75

東克樹(De) 7勝5敗 
失点率3.00援護率3.53 差引0.53

小笠原慎之介(中) 5勝6敗 
失点率4.44援護率4.28 差引-0.16

 広島のジョンソン。大瀬良が1、2位。強力打線の恩恵を受けている。中日のガルシアは差引1.47で11勝を挙げているが、チームメイトの小笠原は差引-0.16で5勝どまり。もちろん投球内容はガルシアのほうが上ではあるが、こうした運不運ができてしまう。

 巨人の菅野は毎年、援護点が少なかった。2015年は援護率3.11、2016年は2.88、2017年は3.69。しかし乏しい援護点を下回る失点でエースとして活躍してきた。今季の援護率は4.20と菅野にしては多いが、今季の菅野は防御率が2.80と昨年の1.59から数字を大きく落としている。それでも9勝を挙げているが、世の中はままならないと感じる。

 援護点が少ない投手は投球のテンポが悪く、打線に悪影響を与えているという説があるが、これは証明されていない。やはり運、不運とみるべきだろう。

 援護点が少なく、好投しても勝ち星が伸びなかった投手については、球団も配慮をしてほしいものだ。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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