芦硲が3位決める一打 父は97年の選抜決勝で適時打も「自分の1本よりすごい」

コールドを決める2点タイムリーを放った芦硲 晃太【写真:Getty Images】
コールドを決める2点タイムリーを放った芦硲 晃太【写真:Getty Images】

3位決定戦の6回にコールド決めるタイムリー「最後は気持ちで打ちました」

 台湾・台北で開催されている「第10回 BFA U12アジア選手権」は19日、大会最終日を迎え、日本は3位決定戦でパキスタンに10-0の5回コールド勝ちし、3位となった。決勝は開催地のチャイニーズ・タイペイが韓国を3-2で下し、2大会ぶり7度目の優勝を飾った。

 今大会初安打がチームにコールド勝ちをもたらした。8-0の最終6回、2死二、三塁で日本の芦硲晃太が放った打球はセンターへ抜けていった。2人がかえって10点差となり、コールドゲームになった。

「これまでヒットが出ていなくて、最後は気持ちで打ちました。あまり技術的なことは考えずに、バットに当てることを考えて打席に入りました。コールドということをあまり分かっていなくて、やっと1本が出たなって。(一塁で)審判が何か言っていたんで、なにかなぁと思っていたら、みんながベンチから出てきたのでコールドだとわかりました。ホッとしました」

 芦硲の父・太輔さんは1997年の選抜で優勝した天理の二塁手。決勝では2-1の7回に1死満塁で中京大中京を突き放す2点適時打を放っているが、「自分のヒット1本よりも、もう、すごい1本。記憶に残る1本です」と感激の面持ち。「最終回は9人目だったので8人まわらないといけなかった。もう打席はないなと思っていたら、みんながつないでくれた。本人も自信がついたと思うし、いいメンバーに恵まれました」とチームメイトに感謝した。

 自分の力で壁を越えた。「昨日の試合が終わってからちょっと焦っていました」と芦硲。初戦から8番や9番を打ち、主にセカンドで出場してきたが、「H」ランプが灯ることはなかった。毎晩、全員で素振りをしているが、「昨日は相手のピッチャーを想像しながら、自分のいいスイングができるように考えていました」。前日の18日もパキスタンと対戦していたため、相手投手のスピードなどをイメージしながらバットを振った。そして、12打席目で待望の初安打を放った。

名二塁手の仁志監督も称賛「間合いがすごく良くて動きも無駄がない」

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