西武・今井、苦手ロッテから初勝利も満足せず「まだ投げ勝てていない」

西武・今井達也【写真:荒川祐史】
西武・今井達也【写真:荒川祐史】

辻監督は投球フォームの改善点を指摘「腕が下がってきて打たれた」

■西武 8-3 ロッテ(22日・ZOZOマリン)

 西武は22日、敵地でのロッテ戦に8-3と逆転勝ちした。先発・今井達也は初回に2点の援護をもらったものの、ここまで2戦で白星なしと相性の悪いロッテ相手に中盤に3点を失い逆転を許してしまう。しかし、その後は粘投を見せ、6回3失点と試合を作ると、味方打線が7回、一気に6点を奪い再逆転に成功。試合はそのまま決し、今井が3勝目を挙げた。

 試合後、「結果的には試合を作ったね」と辻監督は語ったが、今日の投球内容について今井自身は「初回、先頭打者にフォアボール。これでは守備のリズムが作れないですし、攻撃のリズムにも影響してしまう」と立ち上がりの投球を反省。「できるだけしっかりカウントを整えながら、まだ(投げるボールの)質が低いので、今よりも修正していかないと」と、課題を上げた。

 今井の投球について、辻監督は気になる点もあったようだ。「今日はフォームがちょっと。風が強くて球が高めにいくので、低めに抑えよう、コントロールしようという意識で投げて、腕が下がってきて打たれた」と指摘。中盤の失点につながった投球フォームの改善点を挙げた。

 監督の指摘を受け、今井は「もともと腕が遅れるタイプなので、あまり傾斜のないメットライフドームだと、なんとかなるんですが、京セラドームやZOZOマリンのように傾斜があるマウンドだと、多少腕が遅れたりとかはある」と、ホーム球場とのマウンドに違いに言及。しかし、そこを言い訳にするのではなく「そこは各球場のマウンドの形状に応じて、自分で工夫して投げないと」と反省した。さらに、「自分の一番得意とするスライダーが、今日は抜けたボールが多くて、変化球でカウントを取るのが難しくなっていた。そこはうまく対応しながら投げていきたい」と、次戦以降への課題を口にした。

 ここまで2戦白星なしだったロッテ戦で初勝利を飾ったが、「(田村の)ホームランもありましたし、まだ投げ勝てていないのかなと思うので、投げ勝っていきたい」と満足することはない。これまで2本塁打を浴びていた4番・井上晴哉を3打席無安打2三振に抑えても、「井上さんがあまり調子が良さそうではなかったので、調子のいい時に抑えられるようになりたい」と、あくまで謙虚にこの日の対戦を振り返っていた。

「5回の段階で、土肥コーチから『6回まで投げ切ってこい』と言われていた」という今井。その6回を「多少ボールが甘かったと思います」と、言いながらもしっかり3人で抑え、直後の逆転劇を呼び込んだ。

 若き右腕は最後に「野手の方々に感謝しています」と味方打線への感謝の言葉を述べ、宿舎行きのバスへと乗り込んでいった。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

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