大谷が苦戦したキャンプ地で”進化”を披露 球団OB感激「スペシャルな選手」

6回に代打出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
6回に代打出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

開幕2日前の打撃フォーム改革に見事順応して結果

 22日(日本時間23日)の敵地ダイヤモンドバックス戦に代打出場し、バットを折りながら中前打を放ったエンゼルスの大谷翔平投手。内角のボール球をヒットにした打撃に進化を見たエンゼルスOBが、大谷を「スペシャルな、スペシャルな選手」と称えている。

 開幕前のスプリングトレーニングで苦しみぬいたアリゾナで、大谷が進化を見せた。

 3点を追う6回に代打出場すると、メジャー87勝右腕バックホルツからセンター前ヒットを放った。カウント2-2から6球目90.7マイル(約146キロ)内角ツーシームにステップバックし、バットを折りながら運んだ打撃に、地元テレビ局「FOXスポーツ・ウエスト」で解説を務めるマーク・グビザ元投手は、「守備シフトは整っていましたが、うまく抜けてヒットになりました」と伝えた。

 アリゾナと言えば、エンゼルスがスプリングトレーニングを行う場所。この日、大谷が見せた技ありの一打に、グビザ氏はオープン戦で打撃に苦しんだ二刀流を思い出したようだ。

「この球場にいる多くの方は、スプリングトレーニング時のことをよく覚えているでしょう。あの苦戦から、どれだけの適応に成功したのか。昨日、センターに放ったライナー性の当たりも素晴らしかったです。テンピでのスプリングトレーニングから今まで、素晴らしい適応を重ねました」

 オープン戦では、投打にわたり環境の変化やボールの違い、メジャー特有の動く球などに対する調整に苦しんだ。打率は.125、防御率は27.00。地元メディアからは酷評されたが、開幕直後から投打に大ブレーク。批判していたコラムニストは手のひら返しで謝罪と称賛をし、米国に二刀流センセーションを巻き起こした。

 6月に右肘靱帯を損傷して以降、現在は打者限定で試合出場を重ねるが、移籍1年目ながらエンゼルスの中軸を任される存在感を発揮している。大きな変化が生まれたのは、ご存じの通り、足を大きく上げずにタイミングを取るようになってからだ。

「すべては打撃で足を高く上げることをやめてから始まりました。覚えてますか? 彼は開幕2日前、ドジャースタジアムで行われた試合で変えました。彼はスペシャルな、スペシャルな選手ですよ」

 日米の違いに長らく苦しむ選手もいる中、開幕わずか2日前に打撃フォームに変えて成功した大谷は、まさに「スペシャル」。規格外の才能に、エンゼルスOBは改めて脱帽していた。

(Full-Count編集部)

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