衝撃弾を生んだ大谷翔平のパワーとシカゴの強風「普通の夜なら入っていない」

19号本塁打を放ったエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】
19号本塁打を放ったエンゼルス・大谷翔平【写真:AP】

「ウィンディシティ」で生まれた一発、解説者は「どれだけパワーがあるのか証明した」

 エンゼルスの大谷翔平投手は7日(日本時間8日)の敵地ホワイトソックス戦で3戦連続のホームランとなる決勝の19号3ランを放った。4打数1安打3打点1四球で5-2での勝利に貢献。城島健司氏(2006年、マリナーズ)が持つメジャー1年目の日本人選手最多本塁打記録(18本)を更新した。敵地シカゴ特有の強風吹き荒れる一戦で生まれた一撃に、敵地メディアは「普通の夜なら入らなかった」と分析している。

 最初はセンターフライに思えた。大谷は1-1の同点で迎えた3回1死一、二塁の第2打席で、2ボールから左腕ロドンの94マイル(約151キロ)の直球を豪快にフルスイング。内角高めのボール球に詰まらされたかに見えたが、打球は予想外の伸びを見せた。

 今季ホームランキャッチを連発している中堅手エンゲルがフェンス際まで迫る。タイミングを合わせて大跳躍を見せたが、超美技とはならず。ボールとともにグラブは柵越えとなってしまった。この打球の行方を見守ったロドンは、マウンド上で悔しさのあまりにグラブを噛んだ。

 敵地シカゴで試合を中継するテレビ局「NBCスポーツ・シカゴ」で解説を務めていたのは、メジャー通算107勝の実績を残る元投手のスティーブ・ストーン氏。まずは「オオタニはただただ、どれだけ自分にパワーがあるのか証明しました。19本塁打で、50打点です」と語った。そして同氏は、センターフライと思われた当たりをセンター柵越えのホームランに変えてしまった大谷のパワーに脱帽しながらも「ウィンディシティ(風の街)」と呼ばれるシカゴならではの気象条件の影響も指摘している。

「我々は先ほど、風の話をしていました。これは普通の夜なら入らなかったでしょう。しかし、今晩はノーマルな夜ではありません。アダムは間に合いました。しかし、あと少しのところでした。あと、まつ毛ほどの差でしたよ」

 2回にはホワイトソックスのガルシアが先制ソロを右中間に放ったが、中堅手のマイク・トラウトは当初、捕球可能のようなそぶりを見せていた。だが、強い風に流されて右中間スタンドに飛び込んでいた。このガルシアのホームランの場面でも「風」が話題になっていた。敵地実況と解説は、大谷の今季19号は「強風」との影響は大きいと分析していた。

 敵地ギャランティード・レート・フィールドの電光掲示板横のアメリカ国旗も強風でたなびいていた。敵地の強風と大谷の規格外のパワーが生んだ一撃となった。

(Full-Count編集部)

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