台頭、定着、移籍、併用…2018年は各球団の捕手陣容に大きな変化!?

セ・リーグ首位の広島は會澤が打撃絶好調

◯セ・リーグ

會澤翼(広) 
88試(85試) 264打83安13本37点 率.314

梅野隆太郎(神)
106試(106試) 292打72安8本35点 率.247

嶺井博希(De)
77試(76試) 184打33安5本22点 率.179

小林誠司(巨)
105試(105試) 234打51安2本25点 率.218

松井雅人(中)
79試(78試) 176打40安2本21点 率.227

中村悠平(ヤ)
108試(108試) 300打62安5本25点 率.207

 広島は伝統的に2人の捕手を併用する傾向にあるが、今季は會澤翼が打撃絶好調。強力な広島打線にあって脅威の8番打者になっている。今季、広島の捕手として初めて1000本安打を記録した39歳の石原慶幸は控えに回っている。阪神の梅野は、投手の信頼を得て正捕手に収まっている。勝負強い打撃をしばしば見せている。生え抜き捕手としては木戸克彦以来の規定打席に到達する可能性もある。

 DeNAは嶺井博希を正捕手としているが、打撃が絶不調。シーズン中に伊藤光をオリックスから獲得。最近は伊藤と併用されている。巨人は昨年まで2年連続で小林誠司が規定打席に到達していたが、2年とも打率最下位だった。今季は打撃の良い大城卓三が入団。小林はこれに発奮したか春先は打撃好調だったが、今は昨年までの成績に戻っている。大城と併用されているため、今季の小林は規定打席には届かない。

 中日は日本ハムから大野奨太を獲得したが、松井雅人との併用になっている。両者ともに打撃は今一つ。守備面を含めて決め手に欠ける状態だ。ヤクルトは打撃は昨年より落ちたが、ここ5年、中村悠平を正捕手に固定している。

 捕手は守備面が第一とされるが、打撃が伴えば攻守での貢献度が高くなる。しかし両方を備える捕手は極めて少ないため、首脳陣は起用に頭を痛める。

 こうしてみると好調なチームは、捕手の起用にも迷いがないことがうかがえる。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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