DeNA後藤が引退会見「松坂世代で本当に幸せ」 加賀は「ホッとした気持ち」

引退会見に臨んだDeNA・後藤武敏(左)、加賀繁【写真:荒川祐史】
引退会見に臨んだDeNA・後藤武敏(左)、加賀繁【写真:荒川祐史】

ともに今季限りで現役引退、後藤は松坂と「できることなら対戦したい」

 今季限りでの現役引退を発表した後藤武敏内野手、加賀繁投手が14日、横浜市内の球団事務所で記者会見を行った。

 2009年ドラフト2位で住友金属鹿島から入団した加賀は「悔いがないかと言われれば、多少残っていますけど、少しほっとした気持ちです」と噛みしめるように話した。

「引退は、周りの人の話を聞いたり、自分の力と周りを見たときに、今が引き際なのかなと。数日悩みましたけど、自分で決めました」と決断の理由を明かした右腕。上武大学の監督に相談をしたといい、「『9年間のプロ野球選手ができて、幸せだったのか?』と聞かれて『その9年間に悔いはありません』と言ったら、『じゃあそれはもう引き際だぞ』と言ってもらい、そこでも踏ん切りがつきました」と振り返った。

 さらに、「1年目の初勝利は忘れられない思い出」とも語った加賀は「必ずCSに出て、勝って、日本シリーズに出て、優勝してもらうことが自分の中での願いです」と同僚にエールを送った。

 一方、後藤は「気持ちは今スッキリしてます」と話した。2002年の自由獲得枠で法大から西武に入団。2011年オフにトレードでDeNAに移籍した。西武での思い出を聞かれ、「2008年にかーちゃんが亡くなって……そのときに日本一になれたこと。そこで日本一に貢献できた。そこがライオンズでは一番の思い出ですね」と声をつまらせながら目を赤くする場面もあった。

 横浜高時代は松坂大輔投手(現中日)とともに甲子園春夏連覇を達成。「『松坂世代』というのは世間から見てもすごく影響力もあるし、『松坂世代』といえば何歳だというのも分かる。そういう世代の一人として、そこにいられたということは本当に幸せなことでしたね」。こう振り返り、「(松坂とは)高校のときに1回真剣勝負をして、真っ直ぐと公言されての勝負で1球もバットにかすらなかったので、その思いがすごく強くて。今年、一緒のリーグで対戦する機会、可能性があるということで自分自身すごく期待はしてたんですね。できることなら対戦したいですよね」とも話した。

 最後には「去年のような底力で、最後は笑顔で終わってほしいと思います」とCS進出を目指すチームにエールを送っていた。

(白井京子 / Kyoko Shirai)

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