金本知憲監督が歩んだ3年間 志半ばでユニホームを脱ぐ阪神監督の宿命
今季は17年ぶりに最下位に低迷
阪神の金本知憲監督が成績不振の責任を取り、就任3年目の今季限りで退任することになった。昨年オフに3年契約を結んでおり、球団は続投を示唆していたが突然の辞任劇は人気球団の宿命ともいえるだろう。金本監督が歩んだ3年の監督生活を振り返る。
〇2016年 143試合 64勝76敗3分 打率.245、90本塁打、防御率3.38
就任1年目となった2016年は「超変革」を掲げドラフト1位指名で獲得した高山俊、横田慎太郎、北條史也ら若手を積極的に起用しチームの改革を行った。投打が噛み合わず最終的に4年ぶりのBクラスとなる4位でフィニッシュ。それでも我慢して起用し続けた高山は新人王を獲得した。
〇2017年 143試合 78勝61敗4分 打率.249、113本塁打、防御率3.29
チームスローガンは「挑む」。オフにオリックスからFA宣言した糸井嘉男を獲得。鳥谷を遊撃から三塁へコンバートし北條を正遊撃手として起用。ベテランの糸井、福留、鳥谷が打線を牽引し、投手陣では前年1軍登板なしだった桑原謙太郎を抜擢しマテオ、ドリスと勝利の方程式を形成。リーグ2位に躍進したがCSでは第1ステージでDeNAに敗れ敗退した。
〇2018年 142試合 61勝79敗2分 打率.253、85本塁打、防御率4.04
「執念」をスローガンに金本監督が「3年で一番強い」と自信を持って挑んだシーズンだったが4番として大きな期待を込めて獲得したロサリオが不振で打線を固めることができなかった。本拠地・甲子園では21勝39敗2分と大きく負け越し。ケガ人も続出し前年まで圧倒的な力を見せていたリリーフ陣も痛打を浴びる場面が多かった。チームは終盤に失速し17年ぶりの最下位に沈んだ。
阪神は13日に敵地ナゴヤドームで行われる中日戦が今季最終戦となる。志半ばでユニホームを脱ぐことになった金本監督。勝利を宿命づけられたチームで、育成にも力を注いだ「鉄人」のラストゲームに注目が集まる。
(Full-Count編集部)