いずれはデータのプロを球団へ… パの取り組みが野球界に新たな潮流をもたらす
スポーツのデータ活用促進のため今イベントが実施
渋谷公園通り沿いに位置する「TECH PLAY SHIBUYA」。パソコン上で野球データと対峙する人々は静かに、そして熱く分析作業に没頭していた……。
10月6、7日の2日間、「パ・リーグ×パーソル ベースボールデータハッカソン―ビッグデータから解き明かすベースボールビジネス―」(主催・パーソルホールディングス、パシフィックリーグマーケティング=PLM=)が開催された。
試合展開毎の打撃成績・投手成績など詳細な試合データを網羅するベースボールオペレーションデータと、球団ファンクラブ会員の試合来場数などのマーケティングデータを主催者が参加者に提供。個人またはチームでそのデータを分析し、数字の予測や球団ビジネスの施策をプレゼンするのだ。
近年、プロ野球界でも最新技術を用いたデータ活用が行われ始め、データの専門家としてデータサイエンティストに注目が集まりつつある。データサイエンティストは今後フィールド側、ビジネス側の両方で球団からニーズのある職域だ。そこでスポーツ業界に特化した人材紹介サービス「PLMキャリア」を有するPLM、データサイエンス学習支援プログラム「データシップ」を運営するパーソルホールディングスがタッグを組み、スポーツのデータ活用促進のため今イベントが実施された。
このデータハッカソンにはエンジニアリング部門とコンサルティング部門の2部門があり、エンジニアリング部門はベースボールオペレーションのデータ解析から、マーケティングデータの数値を予測。その予測誤差で勝負を競う。一方、コンサルティング部門ではベースボールオペレーションのデータをマーケティングに結びつけ、ファン獲得や球団の売り上げ増加のための施策を提案する。
110名の応募から32名が参加し、それぞれエンジニアリング部門とコンサルティング部門に分かれてエントリー。参加者は1日目が約7時間、2日目が約4時間半とデータ解析に時間を費やした。約1日半のハッカソンを終え、各チームが分析結果を提出。エンジニアリング部門は予測誤差が少ない上位4組が、コンサルティング部門は提案スライドを基に上位2組がプレゼンへと進出した。
コンサルティング部門では以下のような提案が行われた。