【日本S】サヨナラ弾の柳田に最敬礼「さすが」 王手の鷹・工藤監督、敵地では「大事に」

ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・工藤監督【写真:藤浦一都】

終盤に追いつき最後はサヨナラ、同点弾の明石はベンチで「奇跡が起きました」

■ソフトバンク 5-4 広島(1日・ヤフオクドーム)

 1日、柳田悠岐のサヨナラ弾でソフトバンクが日本シリーズ3勝1敗1分とし、2年連続の日本一に王手をかけた。緊迫した接戦に、試合後の工藤公康監督は「僕の心臓は飛び出しそうでした」と興奮気味に語った。

 シリーズに入って一発がなかった柳田が、大事な場面で決めた。2年連続の日本一に王手をかけるサヨナラ弾だ。興奮が冷めない工藤監督は「さすがですね」という短い言葉に柳田に対するすべての気持ちを込めた。

 劇的な幕切れも、明石健志の同点弾があればこそ。指揮官は「ベンチに戻ってきて『奇跡が起きました』と言っていましたが、みんなでつないでという思いがすごく出ていたと思います」と振り返った。

 先発の千賀滉大を逆転直後の5回途中に降板させるも、2番手のモイネロが再逆転弾を浴びた。「ちょっと制球に苦しんでいたので代えましたが……すみませんでした」と、自らの継投策を謝罪。それでも8回2死から森唯斗を投入するなど、積極的な継投策が勝利につながったことも事実だ。「今日は『勝てると思ったらつぎ込ませてもらいます』とコーチには話していた」と、積極継投の下準備も整えて試合に臨んだという。

 4回裏の逆転直後には内川聖一に犠打のサインを出すなど、貪欲に得点にこだわった。「内川くんにお願いして気持ちよくやってくれた。ベンチに戻ってきた時、帽子を取って『ありがとう』と伝えましたよ」と語った。

 これで王手をかけて再び広島に向かう。指揮官は「むこうに行っての試合ですので、もう1つ勝てばという思いよりも、1試合1試合大事にという思いで戦います」と、静かな表情で語った。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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