中村、井上が覚醒、平沢の台頭 課題もまだ山積み…ロッテの2018年

ロッテ・井口監督【画像提供:(C)PLM】
ロッテ・井口監督【画像提供:(C)PLM】

チーム盗塁が78から124へ増加、機動力野球には一定の成果

 球団ワーストの成績に終わった昨季からの巻き返しを図った千葉ロッテ。しかし今季は、リーグ6位から5位へとひとつ順位を上げるにとどまった。今後に向けて楽しみな要素は少なくなかったものの、上位進出に向けて課題はまだまだ山積みだ。

 昨季はともにリーグ最下位となるチーム打率.233、479得点と貧打にあえいだ打線は、リーグ4位の打率.247、534得点と改善を見せた。盗塁も前年の78から124へと大きく増加しており、井口新監督が掲げた機動力野球は初年度から一定の成果を挙げた。

 投手陣では、先発の涌井と石川の両輪が復調し、新加入のボルシンガーも抜群の安定感を見せて初年度から大活躍。これらの要素がかみ合ったことで、交流戦は11勝7敗の3位。リーグ5位ながら、前半戦で40勝38敗2分と貯金を作った。その勢いのまま、後半戦は2年ぶりのAクラス入りを目指す…はずだった。

 だが、7月9日に荻野貴が右手指に投球を受けて負傷離脱すると、オールスターを挟んで流れは一変。前半戦だけで9勝を挙げてタイトル争いにも加わっていた石川と、破竹の11連勝を飾っていたボルシンガーがそれぞれ違和感を訴えて離脱した。先発陣は駒不足が深刻となり、負担の増したリリーフ陣も安定感を失う負のスパイラルに陥った。

 シーズン終盤には前年の先発ローテの柱だった二木が復調したが、投手陣を救うまでには至らず。最終的な成績は59勝81敗3分で、最下位の東北楽天とはわずか1ゲーム差。「マクレ」を合言葉に誓った上位進出は果たせなかった。

有吉が先発、唐川は中継ぎで、それぞれ新境地を開拓

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