「自分で突破口を見つけて開け」――DeNAドラ1上茶谷に送られた恩師の言葉

DeNAドラフト1位の上茶谷大河【写真:荒川祐史】
DeNAドラフト1位の上茶谷大河【写真:荒川祐史】

京都学園高の高橋監督、第一声は「おめでとう。忙しいやろうから切るわ」

 DeNAは22日、横浜市内のホテルで新入団選手記者発表会を行い、7人のフレッシュな顔ぶれを迎えた。選手はそれぞれ、色紙に「所信表明」を書き、その言葉に込められた気持ちを自己紹介とした。

 7人の先陣を切ったドラフト1位入団の上茶谷大河投手は、「本気」と記した。それは高校時代から「プロに入るために本気で生きろ」と心に刻んできた言葉だった。そして、念願のプロ入りを果たしたからには「プロの中のプロを目指して本気で生きる」という気持ちが込められているという。

 背番号は、かつては平松政次や小宮山悟も背負った伝統ある「27」。右投げ右打ち。抜群の制球力でゲームを作る安定感が持ち味の即戦力右腕だ。今年の東都大学春季リーグ戦で6勝を挙げ、東洋大学3連覇に貢献。チームの優勝に加え、最高殊勲選手、最優秀投手、ベストナインを受賞するなど、輝かしい実績を引っさげてやってきた。

 大学4年生となった今年は春秋合わせて10勝を挙げる大活躍を見せたが、実はそれまで3年間は怪我にも悩まされ、1部リーグ公式戦では通算6試合に投げたのみ。いずれもリリーフ登板で勝ち星はゼロだった。だが、大学最終年となる今年、ようやく実力を開花させた。

 そんな上茶谷に、プロの世界に入ることが決まってからもらった一番心に残る言葉を聞いた。すると、「電話でしか報告していなくて、まだ京都には帰っていないので、みなさんから『おめでとう』という言葉しかかけられていないです。高校時代の監督さんからは『おめでとう。忙しいやろうから切るわ』と言われました」と、恩師との微笑ましいやりとりを披露し、会場の笑いを誘った。

大学4年で一気に開花「お前が今までやってきたことは無駄じゃなかった」

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