チームOPSは12球団ワーストの貧打…データで今季を振り返る【オリックス編】
戦線離脱が多く、メンバーを固定しきれない打線
攻撃陣は主力と期待された選手の離脱が多く、戦術的な意味合いで変えているというよりも、オーダーを変えることを余儀なくされているという状況だったように見えます。それは各打順のスタメン最多起用選手の試合数を見ると明らかで、スタメン出場が50試合以下の打順が、リーグ最多の6か所存在しているというデータにも表れています。
○各打順スタメン最多起用選手
1番 宗佑磨 48試合
2番 福田周平 49試合
3番 ロメロ 63試合
4番 吉田正尚 85試合
5番 中島宏之 39試合
6番 T-岡田 29試合
7番 T-岡田 40試合
8番 安達了一 46試合
9番 若月健矢 92試合
そのため打者の規定打席に到達した選手は、吉田正尚、ロメロ、安達了一のわずか3人でした。
また1、2番を任された打者のデータを見ると
1番 打率.228 出塁率.303 OPS.659
2番 打率.222 出塁率.289 OPS.571
と芳しくなく、3番ロメロや4番吉田正尚の前にチャンスメイクができていない状況もうかがえます。初回の得点確率も27%しかなく、試合序盤でのリードができなければ、いくら投手陣が優秀でもそのプレッシャーはかなり大きなものになることでしょう。
先に述べたように優秀な数値を残してきた投手陣ではあるのですが、投手の運用方法については腑に落ちない部分も感じられます。4月4日に1軍に登録された山崎福也は5日、7日と登板した後、8日から29日まで22日連続で登板なしの状況が続き、そのまま30日に登録抹消されました。
かと思えば、8月には山田修義がNPBタイ記録の月間18試合の登板を行なっています。
特定の投手への負担が大きくなる運用は、次年度以降に影響を及ぼしかねません。