イチローの「高名なレーザービーム」 MLB公式が驚愕送球の代表例として引用
アスレチックスのラウレアーノの強肩ぶりをイチローになぞらえて紹介
来季のロースター復帰を目指しているマリナーズ会長付き特別補佐のイチロー外野手が、メジャーデビューを果たした2001年に見せた「レーザービーム」が、外野手のスーパープレーの代表例として認知された。
MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」では、2018年のスーパースロー5傑を発表。「驚愕することなしに、この5つの驚くべき送球を見ることができるか」という特集記事の中で、8月11日(日本時間12日)にアスレチックスのラモン・ラウレアーノが繰り出したスーパースローが1位に選出された。
アスレチックスが5点リードの3回1死一塁、ラウレアーノはエンゼルスのアップトンが放った左中間への大飛球をランニングキャッチ。一塁走者のヤングはすでに二塁を回っていたが、必死に帰塁する中、ラウレアーノは左中間深くのフェンス際から一塁へダイレクトでストライクの返球。ヤングは戻り切れず、併殺が完成した。
特集では、このラウレアーノのプレーに「その瞬間、思わず喉を潤したくなるような外野手の送球は間違いなく存在する。高名なイチローのレーザービーム、ヨエニス・セスペデスの外野フェンスから本塁への狂気の一投が思い出される」とのコメントをつけている。「レーザービーム」はイチローが2001年4月11日のアスレチックス戦、8回1死一塁の場面で見せたプレーで、相手打者の右前打をつかむと、矢のような返球で一気に三塁を狙った走者を刺したものだ。
現地実況が伝えた「レーザービーム」は、ゴールドグラブ賞10年連続受賞のイチローの強肩ぶりを表現する言葉となり、以来、強肩外野手が返球で走者をアウトにする際の代名詞として定着した。今回のラウレアーノのダイレクト返球は、大きく弧を描いたボールの軌跡がバナナのようであることから「バナナスロー」と表現されているが、この一投によって、イチローの名プレーに再びスポットライトが当たることとなった。