上位打線、守備力…17年ぶり最下位の要因は? データで今季を振り返る【阪神編】

上位打線の打撃成績は他球団に比べて脆弱

 また本塁打85、長打率.361、チームOPS0.691はリーグ最低と、長年の課題とされている、長打力、得点力の改善は今季も見受けられませんでした。特に打席数が多く回り、チームの得点力の核となる上位打線の打撃成績が

1番 打率.258 出塁率.356 OPS.689
2番 打率.252 出塁率.323 OPS.637
3番 打率.273 出塁率.365 OPS.821
4番 打率.269 出塁率.363 OPS.763

 と他チームに比べて脆弱で、初回得点確率は25.9%とリーグ最下位。この点でも投手陣の足を引っ張っています。

 今季主砲としての活躍が期待されたロサリオが外角低めの変化球に対応できず、打率.242、出塁率.285、OPS.658と大誤算。6月に月間OPS1.098を記録した陽川尚将が主軸としての役割を期待されましたが、7月に入りOPS.479と大ブレーキ。結局、糸井嘉男に頼らざるを得ない状況となりました。

 9月に入り、2年目の大山悠輔が打率.350、本塁打9、OPS1.052と月間MVPに匹敵する指標を残します。9月16日のDeNA戦では史上7人目の1試合6安打を達成、うち3本はホームランと長打力の片鱗をみせつけました。またサードの守備も堅実で、アウトにどれだけ寄与したかを示すレンジファクターでは、ゴールデングラブ賞受賞の選手よりも高い数値を示しています。

大山悠輔 2.48
鈴木大地 2.46
宮崎敏郎 2.26
松田宣浩 2.23

 9月の大山の奮起は、来季以降の活躍の兆候となりそうです。

弱点をドラフトでどのように補ったのか

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY