中日新助っ人ロメロはどんな選手? 最速164キロ、左腕だけど左打者苦手

パイレーツ時代のエンニー・ロメロ【写真:Getty Images】
パイレーツ時代のエンニー・ロメロ【写真:Getty Images】

メジャー通算137試合に登板し、実績は十分

 中日の新助っ人として加入が決まったエンニー・ロメロ投手。今季13勝をあげたオネルキ・ガルシア投手は残留交渉が決裂し、退団が決定した。その代役として来日が決まったロメロ。今季はナショナルズ、パイレーツ、ロイヤルズと3球団を渡り歩き、8試合の登板に終わったが、メジャー通算では137試合の実績を誇っている。

 では、このロメロは、いったいどんな投手なのだろうか。米国時代のデータから、その特徴を探ってみよう。

 1991年1月24日生まれ。ドミニカのサント・ドミンゴ出身の27歳だ。190センチ105キロの体格を誇り、レイズに所属した2013年にメジャーデビュー。2015年に23試合に登板すると、2016年にはリリーフで52試合に登板し2勝0敗1セーブ6ホールド、防御率5.91。ナショナルズに移籍した昨季は53試合に登板。防御率3.56、2勝4敗2セーブ10ホールドの成績を残している。

 メジャー通算137試合で先発は1試合だけ。4勝6敗3セーブ19ホールド、防御率は5.12。146位イニングを投げ、156奪三振、74四球、160安打、19本塁打、92失点(自責点83)、WHIPは1.603となっている。
 
 米データサイト「Baseball-Reference.com」によると、左投手のロメロだが、右打者を得意とし、左打者の方を苦手とする傾向が浮かび上がる。右打者に対しては通算368打数93安打13本塁打、被打率.253である一方、左打者には212打数67安打6本塁打、被打率.316となっている。左投手は左打者の被打率の方が低くなるのが普通だが、ロメロは逆になっている。

 また、メジャー通算で投じた球種の割合はファストボールが69.2%、カットボールが18.5パーセント、チェンジアップが2.4%、カーブが9.6%。ファストボールとカットボールが全体の90%近くを占めている。

 ファストボールの平均球速は通算で97.4マイル(約155.8キロ)。2017年には103マイル(約164.8キロ)を叩き出している。また2018年からは0.5%であるが、シンカー(2シーム)を投げており、こちらは平均で95.6マイル(約153キロ)を記録している。速球系で押し、力でねじ伏せるパワーピッチャータイプということだ。

 通算でK/9が9.38という高い数値をマークしている一方で、BB/9も4.56と高めの値が出ているロメロ。ボールの威力で三振は奪える一方で、ややコントロールには不安が残ると言えるだろうか。

 2015年以降はメジャー、そしてマイナーでも中継ぎでの起用がほとんどだったロメロだが、2014年まではマイナーで先発を務めていた。現在プレーしているドミニカでのウインターリーグでも10登板のうち9試合で先発していることから中日でも先発での起用となるのだろう。最速164キロの剛腕左腕は、一体、日本でどんなピッチングを見せてくれるだろうか。

(Full-Count編集部)

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