西武辻監督が求める選手の自覚 来季「新生ライオンズ」の栄光はオフ次第

西武・辻監督【写真:岩国誠】
西武・辻監督【写真:岩国誠】

V2目指しスローガンは「CATCH the GLORY 新時代、熱狂しろ!」

 西武は2019年のチームスローガン「CATCH the GLORY 新時代、熱狂しろ!」を発表した。このスローガンを受け、辻発彦監督は来年2月のキャンプインへ向け、選手たちへの要望を語った。

 チームスローガン発表をもって、球団の年間行事が終了。25日に今年最後の囲み取材を行った指揮官は、記者の質問ににこやかに応じながら、新しいチーム作りに向けて選手への要望を語った。

「優勝したことで、みな結構忙しかったと思う。V旅行とかがあったしね。この優勝旅行で家族と楽しんで、また連れてきたいと思っているはず。また来年も頑張ろうという気持ちになっていると思うので、2月のキャンプインの時に、しっかり投げられて、バットが振れて、しっかり走れるように(してきてほしい)。特に、投手はそういう力でフリー打撃に投げられるくらいはやってきてくださいと、言ってあります」

 今季は10年ぶりのリーグ優勝を果たしたものの、日本一は逃した。また、オフには浅村栄斗と炭谷銀仁朗がFA移籍。リーグ2連覇に向けて、キャンプインから再びチームを作り直すことになる。ベテラン2選手の移籍は痛いが「若い選手にとってキャンプは一番のアピールの場。宮崎、高知での1か月はオープン戦の前のアピールの時間」と、若手の積極的アピールを期待している。そのためにも、求めたいのはオフの準備だ。

「そこ(キャンプ)で焦っても仕方ないので、普通にできる状態で来てくれるのが一番です。焦って、体がそこまでできていないのにやって『怪我しました』じゃ話にならないので、そのために準備を」

 自身が現役時代は、新年を迎えると「始まった!」と気持ちにスイッチが入ったという。だが、歳を重ねるごとに体も変化。「12月にいろいろやっておいたら(年明けの)自主トレ、キャンプにすんなり入れた」と、早めの準備を心がけていたそうだ。

 選手がどんなオフを過ごしたかは「ま、すぐに分かりますよ。走ってる姿から、ボールの強さを見れば」とニヤリ。キャンプ初日には、眼光鋭く選手の状態を見極める。

 就任が決まった2016年のオフシーズンから、選手を見続け、コミュニケーションを図りながら、個々の特性などは十分に理解している。主力が抜け、レギュラー獲りのチャンスがある中で、選手個々がその状況をどう捉えたか。辻監督がスローガンの横に記した「新生ライオンズ」が来季栄光をつかみ取れるかは、このオフの過ごし方にかかっている。

(岩国誠 / Makoto Iwakuni)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY