ハム退団のトンキン、日本野球に適応しきれなかった理由は…米メディア分析

昨季は日本ハムに所属したマイケル・トンキン【写真:荒川祐史】
昨季は日本ハムに所属したマイケル・トンキン【写真:荒川祐史】

契約を1年残して日本ハム退団、なぜNPBでは結果を残せず?

 日本ハムとの契約を1年残して今オフに退団し、レンジャーズとマイナー契約を結んだマイケル・トンキン投手。米最大の移籍情報サイト「MLBトレード・ルーモアズ」は、日本での成績を紹介した上で、なぜ右腕がNPBで結果を残せなかったのかを分析している。

 記事では、「トンキンは51回を投げ、防御率3.71、12セーブを記録した」とNPBで残した数字を記した上で、日本で大きく悪化させた数値として「奪三振率と与四球率」に注目している。

「6フッター7インチ(約201センチ)の長身を誇る右腕の強みは(日本では)完全に消えてしまった。9回当たりの奪三振が3A通算で10.6個、MLB通算で9.2個と高い数値を記録していたが、日本ではわずか5.8個にとどまった。9回当たりの四球数は4.1個を記録してしまった」

 奪三振能力が米国時代から大きく低下し、コントロールに苦しむ結果になったと分析。来日前のツインズ時代の成績にも触れ、「ツインズで過ごした5シーズンでは、146回2/3を投げ防御率4.43、9回当たりの四球数は3.3個と、コントロールに問題は抱えていなかった」と指摘した一方で「しかし、9回あたりで1.54本のホームランを浴びている。また、最後の2シーズンは防御率5.00を上回った」と、MLBでは被本塁打に苦しんだデータを掲載している。

 日本ではレギュラーシーズンで2本塁打しか打たれなかった(CSでは2被弾)だけに、三振を奪うことができず、コントロールが安定しなかったことが、苦戦の要因となったことは確かだろう。

 もっとも、今季から所属するレンジャーズでは、メジャー昇格を果たせばMLB屈指のヒッターズパークである「グローバルライフパーク・オブ・アーリントン」が本拠地となる。それだけに、被本塁打が多い傾向に関して、記事では「レンジャーズがツインズとは違った方法で彼の問題に対処する必要」があり、適応にはまだ問題があると言及。それでも、レンジャーズはブルペン陣が不足しているという現状から「彼は開かれたレンジャーズブルペンの一員になれるだろう」と締められている。

 予想通り、マイナー契約からメジャーの舞台に返り咲くことができるか。まずは、日本ハムでは安定しなかったコントロールが米国では戻るかが、大きな鍵となりそうだ。

(Full-Count編集部)

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