広島移籍の長野、丸の穴埋める3番に座る可能性は…得点圏打率の向上が鍵?

2013年のWBCでも活躍した長野久義【写真:Getty Images】
2013年のWBCでも活躍した長野久義【写真:Getty Images】

得点圏打率は4シーズン連続で打率以下の不安も…マツダでは昨季打率3割超え

 巨人にFA移籍した丸佳浩外野手の人的補償として広島へ移籍する長野久義外野手。7日の発表から数日が経ったが、過去にドラフトで他球団の指名を2度も拒否するなど“ジャイアンツ愛”あふれるベテランのプロテクト漏れと移籍劇は世間に衝撃を与えた。

 広島では外野のレギュラーとして、打順は丸佳浩が抜けたことを考えれば、3番として期待がかかるが、果たして長野の打順はどこが最適なのか。ここ数年の成績から探った。

 2011年首位打者、12年最多安打のタイトルを獲得し、11~13年までベストナインに選出された長野。状況に応じて広角へ打ち分ける巧みな打撃スタイルを持つ安打製造機なら、昨季リーグトップのチーム721得点を挙げた強力打線でも3番を打てる力量は十分。だが、意外にも17、18年に3番スタメンだった試合は1試合もない。

 18年は6番先発が最多46試合で、2番目に多かったのは7番先発の36試合。3番目以降は、1番先発(8試合)、5番先発(7試合)、2番先発(1試合)だった。17年も6番先発の50試合が最も多く、1番先発(38試合)、7番先発(33試合)、5番先発(2試合)、8番先発(1試合)だった。

 経験、実績ともに十分な安打製造機。1番・田中広輔、2番・菊池涼介に続き、カープで新3番を打つには――。キーポイントとなるのが得点圏打率だろう。得点圏打率3割超えだったのは14年が最後(得点圏打率.358)。15年以降の4シーズンの得点圏打率はいずれも打率を下回っている。

 さらに、18年は6番先発で得点圏打率.412をマークする一方で、1、2、5番先発ではいずれも得点圏打率2割以下。いかに上位を任された試合で勝負強い打撃を見せるかが3番定着への鍵となる。

 新たな本拠地となるマツダスタジアムでは昨季36打数12安打の打率.333をマーク。14年オフに右肘と右膝の手術を受けた好打者にとっては、硬く足腰に負担のかかる東京ドームから天然芝で足腰の負担の少ないマツダスタジアムへ移ることで打撃復活の期待がかかる。昨年12月で34歳となった長野。勝負強い打撃も復活させ、V4の使者としてカープ打線を牽引したいところだ。

(Full-Count編集部)

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