盟友ジーター氏が明かすリベラ氏の素顔とは…「殿堂入りに値する人間」

長きにわたりヤンキースを支えたマリアーノ・リベラ(左)とデレク・ジーター【写真:Getty Images】
長きにわたりヤンキースを支えたマリアーノ・リベラ(左)とデレク・ジーター【写真:Getty Images】

ジーター氏が立ち上げた米スポーツサイトで祝福「裏表がないことを尊敬」「ただただ別次元」

 米野球殿堂は22日(日本時間23日)、2019年の野球殿堂入り選手を発表し、元ヤンキースのマリアーノ・リベラ氏が史上初めて100%の票を獲得して選出された。ヤンキースで5度のワールドシリーズ制覇に貢献したリベラだが、かつての盟友であるデレク・ジーター氏(現マーリンズ最高経営責任者)から祝福の声が届いた。

 ジーター氏の祝福の声明を掲載したのは、2014年10月の引退後に自身が立ち上げたスポーツサイト「ザ・プレーヤーズ・トリビューン」。ここで、まず「彼を他の抑え投手たちと比較するのは容易なことではないう。マリアーノはただただ別次元だ」と称賛すると、共にヤンキースの黄金期を支えた盟友の“素顔”をこう明かしている。

 「モー(リベラの愛称)について私が尊敬していること。それは『裏表』がないことだ。多くの人がどういう人柄か訪ねてきたけど、その度に『現役時代にマウンド上で見る彼の姿とほとんど同じ』と話してきた。彼は常に冷静に、淡々と彼の仕事をした。寡黙で思慮深くて熱心。誠実な人間だ」

 リベラ氏の人間性とは――。ジーター氏がその最たる例として挙げたのはファンサービスだ。リベラ氏は人気球団のスター選手でありながら、ファンに対しての姿勢は徹底されたものだったという。「ササっと済ませる周りの選手と違い、サインを書く時も時間をかけて、気持ちを込めて書いていた」。こういったリベラの人間性も史上初の満票選出につながったはずだ。

 投球スタイルも“裏表”がない。リベラ氏が投じる球は、ほぼ切れ味抜群のカットボール。その1球種のみを武器にメジャー通算19年間で史上最多の652セーブを挙げた。残してきたのは、最多セーブ3回、最優秀救援投手6回、13度のオールスター選出、5度のワールドシリーズ制覇と輝かしい実績だ。

 ジーター氏は同サイトで「マリアーノ・リベラと対戦するときは、分かりにくいことはさほど多くない。ごまかしは一切ない。スカウティングレポートは常に同じことを言う。投げる球はカッター(カットボール)だと」と述懐。「モーは知っている。打席に立つ打者も、彼がカッターを投げると分かっている。ヤンキースタジアムの5万人の観客も彼がカッターを投げると分かっている。そして最終的に否が応でも彼は対戦相手を打ち取る」と伝説的な投球を振り返っている。

「殿堂入りに値する同僚。殿堂入りに値する人間。そして今、正式に殿堂入り選手となった。おめでとう、マリアーノ」と祝福で締めくくったジーター氏。来年はジーター氏自身も殿堂入りの候補者に加わる。リベラ氏に続く満票選出となるかも注目だ。

(Full-Count編集部)

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