ハム吉田輝「敵意識あった」柿木「勝った感じない」”お互い意識“のデビュー戦

紅白戦に先発した日本ハム・吉田輝星【写真:荒川祐史】
紅白戦に先発した日本ハム・吉田輝星【写真:荒川祐史】

吉田輝は大田にソロ本塁打浴びて「遠慮してしまった」

 日本ハムのルーキーコンビの“明暗”が分かれた。ドラフト1位ルーキー吉田輝星投手とドラフト5位の柿木蓮投手が16日、1軍と2軍合同の紅白戦で先発し“実戦デビュー”。昨夏の甲子園決勝の再現となる投げ合いは、吉田輝が1イニングを投げて大田にソロ本塁打を浴びるなど1安打2四球で1失点。一方の柿木は打者3人をきっちり三者凡退に切った。

 大観衆が詰めかけ、スタンドには立ち見客まで出る中で行われた紅白戦。先にマウンドに上がったのは吉田輝だった。甲子園準V腕の1球目、西川への初球は139キロの真っ直ぐで見逃し。2ストライクと追い込むと、142キロの真っ直ぐで西川を二ゴロに打ち取った。だが、大田には1ボール1ストライクからの3球目、143キロを完璧に弾き返され、センターバックスクリーンへと飛び込むソロ弾を浴びた。

 ドラフト1位対決となった清宮は初球、この日最速の144キロを二ゴロ。横尾、渡邉にはフルカウントから連続四球を与え、鶴岡は143キロで空振り三振を奪った。1回を投げて1安打2四球で1失点。「思ったよりも通用した。真っ直ぐは打者に圧倒されたわけじゃない。少し自信にはなりました」と振り返った。

 柿木は先頭の浅間を141キロで中飛に打ち取ると、続く松本も141キロで二ゴロ。最後は王柏融をこの日最速の143キロで一ゴロに仕留めて、三者凡退のデビュー戦に。降板後は「ストライク先行で押していけた。今後につながるかなと思います。いいボールだったかといえば、それは少なかったですね。真っ直ぐはまだまだ上げていかないといけないと、空振りが取れない」と初実戦の感想を口にした。

 昨夏の甲子園決勝以来の対決となった2人。紅白戦とはいえ、互いに意識するところはあったよう。吉田輝が「キャッチボールも別々でしたし、敵意識はありました」といえば、柿木も「敵の意識でやりました。(勝ち負けは)気にしていなかったですけど、自分の良さが出ればいいかなと思っていました。吉田輝に勝ったという感じはないです。(プロの打者は)吉田輝もそうだと思いますけど、簡単に空振りしない、簡単にアウトにできないなと思いました」と語っていた。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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