王貞治が歴代唯一の1.000超え メジャーで重視される信頼性の高い指標「OPS」

NPB歴代OPSで1位となっている王貞治氏【写真:Getty Images】
NPB歴代OPSで1位となっている王貞治氏【写真:Getty Images】

メジャーで打者の評価基準として縦位されるOPS、日本の打者で算出すると…

 OPS(On-base plus slugging)は、1980年代にセイバーメトリクスの創始者、ビル・ジェームスが考案した指標だ。出塁率(On-base percentage)と長打率(Slugging percentage)を足した単純な数字ながら、打者の評価基準として、今も重視されている。

 OPSは、公式記録をもとに簡単に算出できるが、打者の得点能力を評価するうえで極めて有効だ。複雑な計算式を用いて野手の攻撃面の貢献度を算出するoWAR(Offensive Wins Above Replacement)の2018年MLB5傑と、OPS5傑を並べると以下のようになる。oWARはBaseball Reference版。

○ア・リーグ
1 トラウト(エンゼルス)oWAR9.2
2 ベッツ(レッドソックス)oWAR8.7
3 ブレグマン(アストロズ)oWAR7.5
4 J・ラミレス(インディアンス)oWAR7.4
5 JD・マルティネス(レッドソックス)oWAR6.8

1 トラウト(エンゼルス)OPS1.088
2 ベッツ(レッドソックス)OPS1.078
3 JD・マルティネス(レッドソックス)OPS1.031
4 J・ラミレス(インディアンス)OPS.939
5 ブレグマン(アストロズ)OPS.926

○ナ・リーグ
1 イエリッチ(ブルワーズ)oWAR7.3
2 ストーリー(ロッキーズ)oWAR5.6
3 バエス(カブス)oWAR5.3
4 アレナド(ロッキーズ)oWAR5.2
5 ニモ(メッツ)oWAR5.1

1 イエリッチ(ブルワーズ)OPS1.000
2 アレナド(ロッキーズ)OPS.935
3 マンシー(ドジャース)OPS.973
4 ゴールドシュミット(ダイヤモンドバックス)OPS.922
5 ストーリー(ロッキーズ)OPS.914

 膨大な計算が必要な最先端のセイバー系指標oWARと、たった1回の足し算で導き出せるOPSでのランキングが、ほとんど一致するのだ。信頼性が高いので、MLBの公式サイトや試合中継では、OPSが表示されることが多い。

 上記のランキングでもわかるように、OPSは1.000を超えればMVP級。900以上ならトップクラス、.800以上で中軸打者という目安がある。

現役では阪神福留が1位、4000打数未満ではホークス柳田らがハイレベル

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