イチローいつまで現役? ヘンダーソン氏語る「年齢は数字。野球への愛情が全て」

20日のMLB日本開幕戦で始球式に参加するリッキー・ヘンダーソン氏【写真:編集部】
20日のMLB日本開幕戦で始球式に参加するリッキー・ヘンダーソン氏【写真:編集部】

44歳まで現役としてプレーしたヘンダーソン氏

 イチロー外野手と菊池雄星投手が在籍するマリナーズとアスレチックスは3月20日、21日に「2019 MGM MLB日本開幕戦」を東京ドームで戦う。MLB史上最多1406盗塁を記録したアスレチックスのレジェンド、リッキー・ヘンダーソン元外野手もチームとともに来日。45歳までメジャーでプレーした「盗塁男」は、イチローを「多岐に渡るレジェンド」と称賛し、不惑を過ぎても現役続行を貫くための意外なハードルを挙げている。

 17日に行われた日本ハムとアスレチックスの親善試合前に東京ドームのグラウンドに姿を表したにヘンダーソン。バックスクリーンにイチローの数々のスーパープレーを紹介する映像が映し出される中で背番号51に対する深い敬意を口にした。

「イチローはレジェンドだ。多岐に渡ってレジェンドと呼べる存在だと思う。日本のプロ野球でレジェンドと呼ぶべき実績を残した。そして、メジャーでも同じ活躍でアメリカでもレジェンドになった。個人的には彼はオールラウンドプレイヤー。偉大な選手で、欠点と呼ぶべき部分がない。そして、今でも現役生活を続けたいと熱望している。かつての私自身のようにね。絶対に引退したくないんだ」

 ヘンダーソン氏は真剣な表情でこう語った。「2295」というメジャー最多得点記録と「1406」というメジャー最多盗塁記録を保持し、2009年にはメジャー殿堂入りを果たしたヘンダーソン氏もレジェンドの中のレジェンド。そんな名手ですらも、まだ現役中のイチローを「レジェンド」と呼ぶことをためらわなかった。

 メジャー25年のキャリアを、ドジャースに在籍した2003年シーズンで幕を下ろしたヘンダーソン氏。45歳での開幕を迎えることはできず「野球界の第一線に止まり続けることはハードなことだ。だが、イチローは全てを野球に注ぎ込んでいる。彼にとってベースボールが全てなのだろうね」と語る。

 今季はマイナー契約でシーズンインしたイチローは21打数連続無安打と苦しんでいる。海外メディアからは記者会見で現役引退についての質問が飛び出した「50歳まで現役」と常々公言するイチローだが、ヘンダーソンは不惑を越えて現役を続ける意外な障壁の存在を指摘した。

「40歳を超えて現役を続ける難しさは存在する。最も難しい部分はどこまで野球を愛しているのか、という部分に尽きる。年齢は関係ない。どこまで野球を愛し続けることができるか。その情熱さえあれば、走り続けることは可能だと思う。私もこれ以上野球を続けられないと思う地点まで、現役を続けた。年齢は数字に過ぎない。野球への愛情が全てだ。野球愛が続く限り、イチローも日々のルーティンや節制を続けることができる。人生もそうやって続いていく。自分ができるプレーを続けていく。それが全てだ」

 日常の全てを野球に注ぎ込んできたイチロー。その過剰な愛をいつまで育んでいられるのか。野球愛が衰えない限り、イチローは走りつづけるべきー レジェンドは18年目のメジャー開幕戦を迎える背番号51に温かいメッセージを送っていた。

(Full-Count編集部)

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