【長谷川滋利の目】菊池雄星はMLBで十分通用も 「勝ち星は考えない方がいい」

日米通算102勝をマークした長谷川滋利氏【写真:本人提供】
日米通算102勝をマークした長谷川滋利氏【写真:本人提供】

真っすぐは十分に通用も「投げる前から相手打者を知ること」

「やはり真っすぐ。150キロも出ていたしメジャー相手でも空振り、ファウルを奪えた。もっと直球で押してもいいぐらいですね。そうすれば変化球も効果的になる。今のメジャーは変化球が打てないと昇格できない。変化球でかわす投球が前提ならシーズンは通用しない。そういった意味では菊池の投球は軸の真っすぐが生きているので期待は持てます」

 今後、メジャーでエース格として活躍するために必要なものは何なのか。長谷川氏は「投げる前から相手打者を知ること」と力説する。昨今では各選手のデータは球団に必ずあり、初対戦の打者にはある程度“情報”が必要不可欠となる。

「菊池が最後にセミエンに打たれたタイムリーは真ん中に甘く入った直球。あそこを打ち取るには内角の高めしかなった。フルカウントですし、制球ミスかもしれないがボールになってもいいぐらいの余裕が欲しかった。2-2からキャッチャーの要求はインサイド高めの直球。セミエンの弱点だった。そこへ投げ切れていれば抑えていたはず。しかし、実際には低めに逃げた感じになってしまった」

 メジャーで成功するポテンシャルは十分に兼ね備えている。今シーズン、若手の育成に力を入れるマリナーズも菊池を投手の軸として考えている。次回登板は、29日(日本時間30日)の本拠地・レッドソックス戦で米国デビューを果たすことになる。

「力は足りているし、十分に通用しますよ。あとは相手との兼ね合い。いきなり強打の揃うチームと対戦させるのではなく、少し余裕をもって投げられるチームに菊池を当てることもマリナーズは考えているでしょう。チームのエースになる可能性が大いにある投手なので、メジャー1年目のスタートは球団も色々と考えていますよ」

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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