菊池雄星、クローザー逆転被弾で初勝利消滅も“充実感”「そっちのほうが圧倒的」

米国初登板を果たしたマリナーズ・菊池雄星【写真:AP】
米国初登板を果たしたマリナーズ・菊池雄星【写真:AP】

強力レッドソックス打線相手に好投「ある程度収穫も得られた」

■Rソックス 7-6 マリナーズ(日本時間30日・シアトル)

 マリナーズの菊池雄星投手が29日(日本時間30日)、本拠地&米国デビュー戦となったレッドソックス戦で6回4安打3失点(自責2)5奪三振無四球と好投したものの、メジャー初勝利はならなかった。3点のリードを守って降板した後にクローザーのストリックランドが逆転3ランを被弾。マリナーズは6-7で敗れ、開幕4連勝はならなかったが、菊池は試合後に充実感を漂わせた。

 菊池は2回先頭の4番ボガーツにソロを浴び、メジャー初被弾となったものの、打線の援護にも恵まれて好投。3、4回は2イニング連続の3者凡退に抑えた。5点リードの5回は失策と不運なヒットで無死一、三塁とされ、ブラッドリーの遊ゴロ併殺打の間に1失点。6回は強打者マルティネスに直球をセンターに運ばれ、この日2本目のホームランを浴びたが、3点のリードを守り、勝利投手の権利を持って降板した。

 しかし、マリナーズは8回にロスカップがバスケスにソロ弾を浴びると、9回にクローザーのストリックランドが痛恨の逆転3ランを被弾。菊池はまたしてもメジャー初勝利に届かなかった。

 86球を投げてストライクは55球。無四球で自身メジャー初のクオリティー・スタート(QS、6回以上を自責3以下)を達成し、2試合で防御率は2.53とした。昨季世界一のレッドソックスを相手に好投。試合後の菊池が感じたのは、初勝利を逃した失望ではなく、強力打線を抑えた自信だった。

「自信を持てる部分とやはり世界一のチームの強さを実感した、そんな試合でした」と菊池。ストリックランドの逆転被弾で白星は消えたが、「僕らは日本の時もそうですけど、自分の役割をきっちり全うして、その後は応援することしかできませんので。昔からそういう思いで応援しながらベンチで見てますし、今日も同じ思いで見てましたけどね」と振り返った。

 充実感の方が多かったかと問われると「そうですね。そっちのほうが圧倒的に」とすぐに答え、「本当にレッドソックスにどこまでのピッチングができるのかというのは、投げると言われた時からすごく楽しみにしていた試合でしたし、その中である程度収穫も得られたということで次に繋がるのかなと。そっちの方が大きいですね」と続けた。この投球を続けていれば、初白星はすぐにつかめるはずだ。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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