ヤクルト五十嵐、“感涙”の古巣10年ぶり勝利「嬉しい気持ちで一杯。目頭が熱くなった」

5日の試合で救援登板したヤクルト・五十嵐亮太【写真:荒川祐史】
5日の試合で救援登板したヤクルト・五十嵐亮太【写真:荒川祐史】

1点ビハインドの8回から10球3者凡退 逆転劇を呼び込む

■ヤクルト 8-7 中日(5日・神宮)

 今季からヤクルトに復帰した五十嵐亮太投手が5日、本拠地・神宮球場での中日戦で、古巣では10年ぶりとなる勝ち星を挙げた。

 1点ビハインドの8回から4番手として登板。先頭の阿部を直球で空振り三振に仕留めるなど10球で3者凡退に抑えると、その裏に西浦が逆転の2点適時打を放って逆転した。決勝打の西浦と上がったお立ち台で39歳のベテランは「嬉しい気持ちで一杯です。皆さんの声援のおかげです」と言葉を詰まらせ「ベンチは逆転するんだというムード。3人で抑えれば、同点、逆転してくれると信じて投げた」と振り返った。

 NPB16年で通算60勝、MLBでも5勝をマークしている五十嵐。ソフトバンクに在籍した昨季は23試合に登板し、0勝1敗2ホールド、防御率4.50で、オフに戦力外通告を受けた。投球フォームに悩み「昨年の今頃とか、オフを想い出すと、(古巣ヤクルトの)お立ち台に立っているなんて、想像できず、目頭が熱くなった。これからシーズンが続くので、泣かないようにした」と39歳のベテラン右腕は語った

 3連投にも全く疲れは見せない。現役時代に五十嵐と「ロケットボーイズ」を組んでいた石井弘寿投手コーチから常にフォームのチェックを受け、左足にしっかり体重が乗る全盛期のフォームを模索した結果が開幕早々の白星になった。5月28日で40歳となる。不惑を迎える中継ぎ投手はチームのムードを上げるうえで、大きな存在になりそうだ。

(細野能功 / Yoshinori Hosono)

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