大船渡163キロ右腕・佐々木、星稜・奥川から刺激「自分に足りないものばかり」

U18研修合宿に参加した左から星稜・奥川、創志・西、大船渡・佐々木、横浜・及川【写真:沢井史】
U18研修合宿に参加した左から星稜・奥川、創志・西、大船渡・佐々木、横浜・及川【写真:沢井史】

2泊3日のU18研修合宿終了「日本代表に成るには強い覚悟が必要」

 U18ワールドカップ日本代表候補の国際大会対策研修合は7日、最終日を迎え、実戦形式の練習と、日本とは違う左投手の牽制など走塁を確認。2泊3日の合宿を打ち上げた。永田裕治監督は「こちらの意図は伝えられたのかなと思う。日本一を目指す向こうに世界一を目指すこと。ここからさらに切磋琢磨する気持ちを持っていってほしい」と話した。

 昨日は朝8時半過ぎから夕方4時過ぎまでみっちり練習し、夜はミーティング。その後は選手らだけのミーティングも行った。「我々大人は席を外して、自分たちだけでやってみなさいと。このメンバーで決まりという訳ではないですけれどね」と指揮官。自分たちで意見を出し合い、世界の舞台を見つめるための本音をぶつけ合ってもらいたかった。

 現時点ではリーダーシップを取れる選手は現れていないが、永田監督が「そういう可能性のある選手はいます」と言うように、世界へ向けて士気を上げている選手は何人かいる。今回、初の試みとなった国際大会対策研修合宿。昨年まで、世界一まであと一歩だった経験を踏まえ、国際大会を経験する場合に事前に様々なことを想定。短期間でノウハウを学ぶだけでなく、全国レベルを肌で感じてもらうことが目的だ。関係者は今後も継続して行っていくかは今秋の世界大会での結果を踏まえて判断するとしているが、甲子園出場経験のない大船渡の佐々木朗希投手にとっては、これだけ大勢の報道陣の前でレベルの高い仲間と過ごした3日間は貴重な経験となったようだ。「全国レベルの選手と一緒に練習したことは貴重な経験になりました。特に奥川君とはキャッチボールをしていて、速い球を投げるな、と。自分には足りないものばかりです。ただ、日本代表になるには強い覚悟が必要だと思いました」と振り返った。

 センバツ大会直後、しかも各都道府県で春季大会が行われている最中の短い期間ではあったが、密度の濃い3日間だった。合宿に参加した30名の選手が次の大会、夏の大会、そして選出された場合の世界大会にどう生かしていくのか。今から楽しみでしょうがない。

(沢井史 / Fumi Sawai)

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