メジャー最強トラウトが語るイチローの“衝撃”「それはもう並外れていた」

現役を引退したイチロー(左)とエンゼルスのマイク・トラウト【写真:田口有史、Getty Images】
現役を引退したイチロー(左)とエンゼルスのマイク・トラウト【写真:田口有史、Getty Images】

トラウトが語った「イチローについての素晴らしい話」は…

 21日のアスレチックス戦(東京ドーム)後に現役を引退したマリナーズのイチロー外野手。2001年にメジャーデビューすると、あっという間にスター選手の仲間入りを果たし、米国の野球界に大きな影響を与えてきた。現在のメジャーにはイチローを見て育った選手も多く、引退が発表された後にはメディアやSNSを通じて次々と惜別のコメントが紹介されている。

 メジャーNO1プレーヤーの呼び声高いエンゼルスのマイク・トラウト外野手も、イチローに衝撃を受けた一人だという。2011年にメジャーデビューしたスーパースターは、2012年に新人王に。メジャー史上3人目、イチロー以来となるMVPとのダブル受賞も期待されるほどの圧巻の活躍だった。

 その後、MVPを2度受賞。2012年から昨年まで、MVP投票で4位以内に入らなかった年は1度もない。そして、今シーズン開幕直前に12年総額4億2650万ドル(約476億5000万円)の史上最高額でエンゼルスと契約を延長。大谷翔平投手の同僚としてあまりにも頼もしいプレーヤーは人格者としても知られるなど、まさに非の打ち所のない人間だ。

 米ヤフースポーツのマイク・オズ記者は、そんなトラウトにグラウンド上でインタビューした動画を公開。同記者は、メジャーリーガーやコーチ、監督、著名なファンをゲストに迎え、野球カードを一緒に開けるという「Old Baseball Cards」というコーナーを持っている。引き当てた選手との思い出やストーリーを紹介するという内容だ。

 その中で、トラウトはイチローのカードを手に持ち、オズ記者からの「イチローについて何か素晴らしい話はある?」という質問に答えている。

「彼とはもちろん対戦したことがあるよ。僕たちが攻撃中に、0アウトか1アウトの状態で、三塁にランナーがいたんだ。彼はライトを守っていて、ボールがウォーニングトラックまで飛んで行ってね。(三塁走者は)余裕でタッチアップできるはずのプレーだったよ。恐らく99%、いや100%得点できるくらいにね。その時、彼がどこからともなく現れて、ウォーニングトラックから本塁目がけてボールを放ったんだよ。セーフだったけど、それはもう並外れていたね。軽々とやってのけていたんだ。とてもクールだったね」

 イチローといえば、デビューイヤーの伝説の「レーザービーム」以来、球史に名を残す強肩の持ち主として知られていた。だが、トラウトは実際に目の当たりにしたイチローの送球に衝撃を受けたという。27歳の若さですでに殿堂入り確実とさえ言われるメジャーNO1プレーヤーの記憶にも、背番号51のプレーは鮮明に残っているようだ。

(Full-Count編集部)

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