「そのまま行っちゃえ」ー日ハム西川が同点機で三盗を仕掛けたワケ

日本ハム・西川遥輝【写真:石川加奈子】
日本ハム・西川遥輝【写真:石川加奈子】

同点の7回2死一、二塁で三盗 捕手・田村の悪送球を誘って決勝点

■日本ハム 3‐1 ロッテ(14日・札幌ドーム)

 日本ハムが14日、本拠地でロッテに逆転勝ち。今季初の3連勝で11試合ぶりに貯金1とした。

 試合を決めたのは西川遥輝外野手の足だった。同点に追いついた7回2死一、二塁。二塁から三盗を仕掛け、これが捕手・田村の悪送球を誘って決勝点をもぎとった。

 暴投で同点に追いついた直後に相手の隙を突く鮮やかな足攻は、3度の盗塁王に輝いたスピードスターの本能から生まれたものだった。西川がこう振り返った。

「(ロッテの三塁を守る)レアードには『行くぞ』ということを言って、レアードも『来いよ』みたいなやりとりはあったんですけど、行く気は全然なかったんです。レアードが下がっているなぐらいは思いましたけど、行けたら行こうかなとも思っていなかった。ただ、リードしてチョロチョロ出たくらいの時に、(投手の松永が)こっちを見なかったんです。ある程度リードも取れていたので、そのまま行っちゃえって。思いつきです」

 試合を決めた盗塁を西川は「思いつき」と言ったが、川名慎一外野守備走塁コーチの見解は異なる。背番号7のセンスを絶賛した。

「いつもやっていることの延長線上でできたこと。レアードの守備力が分かっているし、あの位置(三塁後方)でベースに入れるのかなというのを見逃さなかった。左ピッチャーだったり、条件が揃っていたけど、よく周りを見て、勇気を出して行ってくれた。野球勘が進化している。素晴らしいファインプレー」

 バットでも7回2死一塁から中前打を放って好機を広げていた。これで9試合連続安打。例年は春先に調子が上がらないスロースターターが走攻守でチームを引っ張っている。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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