田中将大24勝0敗、サファテ54セーブ…平成で更新されたシーズン成績【投手編】

2013年の田中将大の活躍は平成の投手NO1

○シーズン最多登板

 1961(昭和36)年、稲尾和久(西鉄)が記録した78登板が長く1位の座を保っていたが、2001(平成13)年に菊地原毅(広島)がこれに並び、2005年に藤川球児(阪神)が81登板でこれを更新した。さらに2007(平成19)年に久保田智之(阪神)が90登板を達成。しかし、稲尾は先発、救援で404回を投げたのに対し、久保田はすべて救援で108回。同列で比較することはできないという意見があり、議論を呼んだ。

○シーズン最高勝率

 昭和の記録は1981(昭和56)年に間柴茂有(日本ハム)が記録した10割。2013(平成25)年に田中将大(楽天)がこれに並んだ。同じ勝率10割だが、両投手の内容は大きく異なっている。

1981(昭和56)年 間柴茂有(日本ハム)
27登板15勝0敗0セーブ 150回2/3 71奪三振 防御率3.46(8位)

2013(平成25)年 田中将大(楽天)
28登板24勝0敗1セーブ 212回 183奪三振 防御率1.27(1位)

 田中将大は先発した27試合はすべてQS(クオリティ・スタート、先発して6回以上を自責3以下)という空前の記録。田中のこの年の活躍は、平成の投手NO1と言っても良いだろう。

○シーズン最多暴投

 2007(平成19)年に新垣渚(ソフトバンク)が、25暴投を記録。昭和の記録は1939(昭和14)年の亀田正(イーグルス)など3人が記録した14暴投だったが、平成に入って次々と塗り替えられた。平成の投手はフォークなど落ちる変化球を多投するようになった。

 平成になって先発、セットアッパー(中継ぎ)、クローザーがはっきりと分業された。先発投手はシーズン30試合前後しか登板しなくなったために、20勝投手は激減したが、救援投手は様々な記録が塗り替えられた。

 すでに「オープナー」の起用も始まっているが、令和になれば、投手の用兵もさらに変貌し、記録も変わっていくだろう。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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