本塁打“激減”は人のせい? 元3冠王カブレラの発言を監督否定「クレイジー」

タイガースのミゲル・カブレラ【写真:Getty Images】
タイガースのミゲル・カブレラ【写真:Getty Images】

通算466本塁打も今季31試合で1本塁打「今、僕の後ろで誰が打っている?」

 復活を目指すタイガースのミゲル・カブレラ内野手は今季、打率.298ながら本塁打は31試合出場でわずか1本にとどまっている。その理由は自身の後ろを打つ打者にあると“釈明”したところ、監督が「少しクレイジー」と否定したという。米全国紙「USAトゥデー」が伝えている。

 カブレラは2012年に45年ぶりの3冠王に輝いたメジャーを代表する強打者。通算466本塁打を放っているが、近年は負傷もあり成績が低迷。2017年は打率.249に終わると、昨季はスイングした際に左上腕二頭筋の腱断裂という重傷を負い、わずか38試合の出場に終わった。2016年から8年総額2億4800万ドル(約274億円)の超大型契約を結んでいることもあり、“不良債権”化が心配されている。

 今季は打率.298をマークしているものの、121打数でホームランは1本、打点は「13」のみ。OPS(出塁率+長打率)も.735となっている。

 記事によると、カブレラは4日(日本時間5日)に「プリンス・フィルダーを知っているだろう? 今、僕の後ろで誰が打っているか知っているだろう? 大きな違いだよ。どうやって本塁打を40本打てばいいんだ? 過去には、プリンス・フィルダー、ビクター・マルティネス、ジョニー・ペラルタだった。僕の後ろに強打者がいたんだ。投手の僕への投球を見てくれ。それが全てだよ」と話したという。過去に同僚だった強打者の名前を次々と挙げ、チームが再建モードに入っている現在との違いを強調したというのだ。

 タイガースで今季主に4番を打っているのはメジャー3年目のニコ・グッドラム。2010年にドラフト2巡目でツインズに入団し、2018年からタイガースでプレーする27歳はここまで打率.224、3本塁打、11打点、OPS.734の成績を残している。

「USAトゥデー」では、ロン・ガーデンハイヤー監督が主砲のコメントに「賛成しなかった」とレポート。カブレラの発言から一夜明けた5日(同6日)のホワイトソックス戦の試合前、指揮官は報道陣に「彼は殿堂入りする。殿堂入りする選手を批判するつもりはないが、あの発言は少しクレイジーだと思う。(カブレラの後ろで)いろんな選手を打たせている」と説明したという。その上で「彼は打てている。まだ本塁打が打てていないだけだ。まだ調子を取り戻しているところなんだ。彼は昨年プレーできなかった」と、カブレラの成績も決して悪いものではないと評価している。

 監督としては、主砲の発言でチーム内に亀裂が入ることも避けたいところだろう。かつては誰もが認める「現役最強打者」だったカブレラ。高い打撃技術で復活を遂げられるだろうか。

(Full-Count編集部)

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