鷹が獲得報道の米ドラ1右腕、NPB行きで6年間の報酬が倍に? 米記者が年俸を比較

昨年ブレーブスからドラフト1巡目指名を受けていたカーター・スチュワート【写真:Getty Images】
昨年ブレーブスからドラフト1巡目指名を受けていたカーター・スチュワート【写真:Getty Images】

ホークスと6年総額7億7000万円で契約、ドラフトでMLB球団と契約なら6年間の報酬は半分程度?

 ソフトバンクが昨年の全米ドラフト1巡目(全体8位)でブレーブスに指名された19歳のカーター・スチュワート投手との契約に合意したと、米メディアが報じた。まだ正式には発表されていないが、契約は6年総額で700万ドル(約7億7000万円)以上になるという。前代未聞の“補強”の衝撃は日米に広がっており、米メディアはスチュワートが今年の全米ドラフトで指名を受けてMLB球団と契約する場合に想定される報酬と、今回の契約額とを比較している。いったい、本人にとってはどちらがいいのだろうか……。

 スチュワートは昨年のドラフト指名後、手首の懸念もあってブレーブスとは契約に至らなかった。その後、イースタンフロリダ州立短大に進学。今年のドラフトでも上位指名の有力な候補に挙げられていた。それだけに、今回のニュースの衝撃は大きい。

 米野球専門誌「ベースボール・アメリカ」のJJ・クーパー記者は、ツイッターで「カーター・スチュワートが次の6年間で受け取る金額の概算」と投稿。報道のとおりなら、日本では6年で総額700万ドルを受け取ることになるが、MLB球団と契約した場合に6年目までにスチュワートがいくらを手にすることができるかをシミュレーションしている。

 同記者はまず「アメリカに残る場合:楽観的な見立てとして、彼がドラフト2巡目に上位指名を受けたとしよう。契約金は200万ドル(約2億2100万円)」と想定。マイナーでキャリアを積み重ねていくと仮定して、2019年は契約金の200万ドル+年俸3500ドル(約39万円)、2020年は1Aで年俸6500ドル(約72万円)、2021年は1Aと2Aで年俸8100ドル(約89万円)と推移していくと“算出”している。

 さらに、2022年は2Aか3Aで1万ドル(約110万円)、2023年はメジャー1年目で57万5000ドル(約6346万円)、2024年は同2年目で60万ドル(約6600万円)と“査定”。結論では、「次の6年間を日本でプレー」した場合は総額700万ドルを手にした上、FAとしてMLBに復帰できると予想した一方、「次の6年間をアメリカでプレー」した場合は年俸の総額は320万ドル~350万ドル(約3億5300万円~3億8600万円)で、メジャーで3年プレーした後の2025年にようやく年俸調停の資格を取得できると予想している。つまり、6年間での報酬は日本を選べば倍となり、FA権取得も数年早くなるという計算だ。

 米国で10代でドラフト指名された投手は、どんなに有望株であっても、ほとんどの選手はじっくりとマイナーで経験を積む。もちろん、実際に日本でプレーしてからでないとどう転ぶかわからないが、スチュワートの挑戦が“成功”となった場合、アメリカでプレーする選手に大きな影響を与えることは確かだろう。

(Full-Count編集部)

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